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ゆったりと品のある空間で囲碁を楽しむ・・・

囲碁講座(問題&解答)

2021年2月21日

久しぶりの対局【長男】

By igosalon

ガチンコ八子局・第9局

最近はお父ちゃんが花粉症まっしぐらなので、体調が悪かったり眠かったりと、なかなか対局できていませんでした。

1週間ぶりくらいの対局です。

長男の最近のテーマは「厳しく戦う」です。

最近はすぐに守りに入りますからね。

【問題(黒番)】※5分で五段

▲一子がぽつんとしていますが、私にはとても輝いている石に見えます。

地合いは白が40目ほどリードしていて圧倒的ですが、黒にもラストチャンスがあります。

かなりの読みが必要です。

長男の碁を取り上げるときは大体が詰碁になってますね(笑)

『失敗』惜しい実戦

長男は実戦で黒1とナナメに動きました。

これはダメヅマリを狙ったなかなかの手で、普段から詰碁を頑張っている成果が出ている感じが見受けられます。

ただ、惜しい。

白の冷静な応手で手にならず

黒3には白4と冷静に相手の狙いの筋を消すことで、事件を防ぐことができます。

白が対応を間違えると…

黒3に白4と黒一子を抜くのが良さそうに見えますが、これは黒からの好手を誘発してしまいます。

黒5のホウリ込みが手筋!

続きは白の四子がオイオトシで取られることになります。

しっかりと読んで確認してみてください。

ちなみに実戦はこれで、白の四子を取らせてあげました。

勿論、形勢がかなり良いので負けないことを前提にしてのことですが…。

『正解』厳しくダメヅマリをつく

黒1とダイレクトにダメをつめていくのが、次に厳しい狙いを秘めています。

白2が普通の受け方ですが、これには黒3のホウリ込みがぴったりです。

続いて白Aの抜きは、黒Bのアタリで白の四子は助かりません。

もし、白が全部を捨てないで頑張ろうとしてきたら、逆転コースもあるかもしれませんね!

『正解・変化図』

黒1に白2はどうでしょうか?

これには黒3を決めてからの黒5で、全部の白が御用です。

これも大逆転コース!

『正解・変化図2』

黒5のときに、白6と打ってくるのにも注意が必要です。

黒7とアタリしてオイオトシにすることができます。

少し気付きにくいので、ご注意くださいね。

検討

局後の検討はとても大事です。

続けてもう一局打つよりも検討をしたほうが、何倍も効率良く強くなりますね。

長男も実戦では正解図は気付けませんでしたが、検討のときにはきちんと正解することができました。

これだけ読めれば立派なものです。

ウォーミングアップの詰碁

↓↓

対局

↓↓

検討

この繰り返しで、めちゃくちゃ強くなりますよ!

個人レッスンから出題します。

前回からテーマとして「相手の無理手を咎める」ことに取り組んでいます。

特に相手がうわ手だったりすると「これって無理手だよなぁ」と分かっていても怖くなって引いてしまうことはありませんか?

今回はその無理手を咎める実戦例を紹介します。

『問題(黒番)』白の無理な封鎖

白32は無理気味な打ち込みです。

黒は33、35と厳しい対応です。

これは素晴らしいですね。

そして、白36を迎えました。

白は無理手に無理手を重ねてきています(笑)

普段のインストラクターなら絶対に打たない流れです。

ただ、実際の対局でこのようなことは日常茶飯事ではないでしょうか。

ここは厳しくやっつけなければいけません。

それが相手のためでもあるのです(笑)

『正解』真正面からの応戦

黒1、3の出切りが最強の応手です。

ただ、最強の応手ほど失敗したときの反動は大きいもの。

自信がなければ、なかなか決断しにくい手でしょう。

白の要石が取れる(ゲタ編)

黒5からアタリの連続で白には変化の余地がありません。

そして、黒9のゲタでフィニッシュ!

この白は要石なので、黒の成功は間違いありません。

ただ、ゲタだと白のダメが二つ空いていることが気になります。

白に余裕があると利きが増えて、一歩間違えると下辺の白が復活したりするかもしれません(笑)

この場合はもっと良い手があります。

白の要石が取れる(シチョウ編)

黒5までは同じなのですが、今回の場合は黒7からシチョウで追いかけるのが良いでしょう。

黒15まで追いかける方向に注意が必要ですが、ここまではアタリの連続で一本道です。

白に選択の余地を与えないままに、要石を取ることができました。

白のダメに余裕がないので、下辺白への影響も限定的になるかと思います。

少し手順が長くて心配ですが、こちらが最善です。

この作戦を使う分岐点としては黒3になります。

アタリの一本道を読み切れるかどうかは、読みの力が試されますね。

このあたりを切り抜けると有段者への道が開けてきます。

『実戦』少し甘い

実戦は黒1の切りでした。

これは白2のピンツギが形。

白はツブレを回避することができました。

さて、続いて下辺の黒はどうなるでしょうか?

黒良しではあるものの

黒3から脱出して、黒7まで白1子を取り込みました。

これは明らかな黒の成功です。

ただし、白の無理手を完璧にツブしたとまでは言えないかもしれません。

相手のためにも、無理手は咎めてあげましょう〜!

個人レッスン(対面)のご案内

個人レッスンは永代塾囲碁サロンで承っております。

生徒の課題に合わせた講義や、質問などを自由にリクエストすることもできます。

指導碁の最中に気になったところのアドバイスも受けられますし、局後の検討もゆっくりとしっかり受けられます。

これもマンツーマンで指導を受けられる個人レッスンだからこそのサービスです。

詳しくは下記をご覧いただき、お気軽にホームページのお問い合わせまでご連絡ください。

教室・レッスン

9路・第43〜46局

最近は長男と次男ともにあまり対局できておらず…。

夕食の後から寝る前の間に打つことになりますが、その時間帯のお父さんは猛烈に眠い…。

よく子供達と一緒に寝てしまって、夜中に起きてごそごそ仕事をするという日は少なくありません。

問題(黒番)

白にはナナメの傷が二つありますね。

その弱点をついて、白を取ることができます。

『正解』

黒1の切りで、一つ目の白の弱点をつきます。

白2で黒1の一子が取られるように見えますが、黒3の逃げ出しがちょうど△二子をアタリにしています。

これが白の二つ目の弱点です。

白4を強制して、黒5でトドメです。

これで白の四子を取ることができました。

次男の四手読み

次男はこの白四子を取りたかったようで、黒1と指で示しました。

よく、あと何手で取れるかというのは考えていて、残り3手くらいであればチャンスが多いからでしょう。

続いて黒3まで石を置かずに指で示して、

「次に白Aで駄目だね〜」

と言ってました。

しかし、まさか4手も読むなんて!

「うちの子は天才だ!」

と思いたいところですが、読みがあさっての方向へいってるので、まぁこんなものだろうという感じです(笑)

それでも親バカとしては「うちの子は天才だ!」という部分を大事にして育てていこうと思います。

親の応援のきっかけは親バカから始まることも多いでしょうからね。

2021年2月11日

豹変!【長男】

By igosalon

ガチンコ八子局・第8局
前回の対局では長男の覇気のなさが出てしまいました。

その後の検討で「戦わないと勝てないよ!」と檄を飛ばしたところ…。

今回の対局では級位者の頃の長男が戻ってきました(笑)

実戦譜1(〜32手)

黒32までは完璧だと思います。

白が3つに分断されてしまって、それぞれに根拠がありません。

白はこの内の2つくらい取られてしまいそうです。

実戦譜2 (〜63手)

ただ、実戦は黒36と一本引いたことから歯車が狂って、左下の黒一団が取られてしまいました。

攻め合いは黒の一手負け…。

とはいえ、攻め取りで周りが真っ黒になったので、形勢はかなり黒がいいです。

なかなか良い攻め方でした。

このあとも白の無理手は続き、3回くらいツブれそうになりました。

攻め合いになっている石を、手堅く先手でダメをつめておけば(黒20の一路左)…という場面もありました。

そして、白の巧みなミスを誘う打ち方に惑わされて、結果は白の勝ち。

長男は結果こそ出ませんでしたが、この碁を続けていれば八子局の卒業はすぐでしょう。

それどころか五子くらいまで、ぽんぽーんといきそうですね。

そう簡単にはいかないかもしれませんが、この先が楽しみと思わせてくれる一局でした。

ガチンコ八子局・第7局

今回は楽勝してしまいました。

白がどこに打っても、無理手を打っても、守ってくれるので負けるのは難しそうです。

問題の場面(黒番)

白が49と切ったところです。

実はこれ、かなりの「無理手」です。

実際の対局で八子も置いているうわ手に、ビシッと切られたらビックリしますよね。

というか、ビビりますよね。

長男は明らかにそのコースに入ってます。

白の思うがままに

実戦は黒1、3でした。

これでは白4で、▲一子か×の二子が取られてしまいます。

実戦は白6までとなって、明らかな失敗です。

それでも、まだ続けて黒AやBに攻めていけば、被害は大したことはありませんでした。

この時の長男の頭には、反撃やら白を攻めるやらの発想はなかったはずです。

完全に「ヘビに睨まれたカエル」状態となっています。

これでは勝てるわけはありませんね。

黒の反撃で、白のツブレコース

黒1、3と反撃すれば、白は困っています。

この図を示して

「白4と打ったらどうする? 続きを打ってごらん。」

と伝えると、黒5から7がスラスラと出てきました。

長男よ…、やるやないかい。

取る手は何通りもあるとは思いますが、こんなにストレートに取るのはセンスありかなと。

こんなに簡単に取れるなら、実戦でしっかりやればいいのにね、と思います。

あれ?何か見たことあるような…。

級位者の頃はとにかく「切って切って戦いまくれー」という指導のもと、めちゃくちゃに戦ってました。

ただ、長男もだいぶ棋力が上がったことで無茶に取りにいく手が減ってきたんですね。

それはそれで成長なのですが、今度は覇気がなくなってきました。

ある程度先が分からようになってきたばかりに、厳しく踏み込めなくなったと言いますか…。

あれ?この感じはどこかで見たことあるぞ?

そうだ!

「ヒカルの碁のあのシーンだ!」

ヒカルがある程度強くなってきたころに、佐為と対局したときのことです。

ヒカルは佐為の鋭い剣先が見えるようになってきたせいで、思い切った踏み込みができなくなった。

というお話です。

ヒカルの碁をご覧になられた方は「あーそんなシーンあったなぁ」と思ってくれるかもしれません。

長男も昔は訳も分からずに切って切って戦いまくっていたなぁと思ったり。

最近は無理なことが分かって落ち着いてきたけど、逆に大人しくなりすぎてしまったり。

正直なところ、ヒカルとのレベルは段違いな話ですが、似たような話ではあると思います。

昔の思い出

そういえば、綱島で子供教室をしていたときに級位者の生徒がいました。

その生徒もどちらかというと地にカラく大人しい碁だったなぁ。

その時も「戦え〜!」と指導したような。

その後、ほの生徒はすぐに五段になり、院生になりました。

多分、長男も似たような話になると思います。

子供指導で私の得意分野は、初段〜五段くらいの基礎作りの段階です。

いわゆる院生に入る前の段階ですね。

このあたりはお任せください(笑)

前回のカタツギ編はこちら

『ツギ方の特徴』(カタツギ編)←クリック

『失敗』カケツギ

黒1の「カケツギ」は白2のアタリが先手で利きます。

白2が先手で利いたことにより、白は先手で連絡できました。

これでは黒が少し不満です。

カケツギの特徴と使い方

皆さまはカケツギの特徴と使い方をご存知でしょうか?

カケツギはバランス良く構えたいときに使います。

どちらかというと、効率良く守りたいときに使う感じですね。

イメージとしては、力をうまく分散させて色んなところに好影響を与える感じです。

カタツギとカケツギを比べてみると

カタツギは前回の記事で紹介したように、「一点集中突破で破壊力抜群」というイメージです。

バランスを取りたいカケツギとは考え方が反対ですね。

ここまで説明したら、そろそろお分かりになってくるころでしょう。

実は…。

カタツギは「攻めたいとき」に使って、

カケツギは「守るとき」に使うのです。

教室でよく見かけるのはカタツギを守りに使って、カケツギを攻めに使うパターンです。

これは考え方が反対なので気を付けましょう。

よくある例としては、鉄柱は守りに使わずに攻めに使うのが良いというのがあります。

これは、また機会があればご紹介します。

オンライン囲碁レッスンのご紹介

自宅で気軽に受けられる、オンラインでのマンツーマン囲碁レッスンの詳細は下記からどうぞ。

ネット指導 ←クリック

永代囲碁塾オンラインレッスンより

今回は毎週、継続的にオンラインでレッスンを受けている方への講義を紹介します。

黒番・どうツナぐ?

黒1とハネて白2と下から連絡したところです。

黒1はハネなので断点が残ります。

続いて、この断点をどう守るかが問題です。

黒の動き方で囲碁用語を考えてみるといのも一つの指針になります。

黒A…カタツギ

黒B…カケツギ

黒C…ブツカリ

『正解』

黒1のカタツギが正解です。

カタツギをすることにより、次に黒は2とハネて分断していく手が狙えます。

白2の守りは仕方がないところでしょう。

ということは黒が先手で守って、他へ回ることができます。

カタツギの特徴

ここで、皆さんにお聞きします。

カタツギはしっかり守る手だから「守りの手」だと思っていませんか?

実はこれは逆なのです。

カタツギは何も利きが残らないような堅いツギ方です。

イメージとしてしっかりと構えて力をためている状態ですね。

次に、そのためた力を使って強烈なパンチを狙っています。

逆にいうと、利きが残らないほどに堅い手を守りにしか使えないようでは、守り以外の働きがなく効率が悪い手となってしまうのです。

言葉だけでは、何となく分かったような、分からないような…。

長くなったので、他の選択肢はまた次回にでも。

他の選択肢と比較すると、もう少しわかりやすいかもしれません。

オンラインレッスン

永代囲碁塾ではオンラインレッスンも受け付けております。

ご興味のある方は下記からどうぞ。

ネット指導←クリック

2021年2月7日

調子マックス!【次男】

By igosalon

9路・第41〜42局

最近は(調子が)乗りに乗っている次男ですが、とうとう…。

置き石なしで打ってきました!

しかも、いっちょ前に

次男「お願いします」とか言ってきてるし〜。

というか、先番だったら置く前に「お願いします」だし(笑)

これまで、五子や三子の置き碁しかやったことがないから分からないのよね。

置き碁だったら、置き終わったあとに挨拶です。

互先や先番なら初手を打つ前。

今度、ゆっくり教えておくか。

毎週金曜日は武蔵小杉の永代塾囲碁サロンにて金曜教室を行っています。

永代が講師として、毎回必ず講義と指導碁が受けられます。

指導碁から問題(黒番)

右下は星の一間バサミ定石ですね。

黒が実利で、白の厚みというワカレです。

右下で稼いだ黒は、このあと右辺の白模様を軽く消そうと考えました。

黒16の肩ツキが狙いです。

肩ツキは相手よりも高く打つことで封鎖されにくいという特徴があります。

さらに相手の近くに打っているので、相手は手を抜きにくい。

そうしてお互いに手を入れている間に、立場の弱い黒がいつの間にかサバキ形を得ているというのが流れです。

前置きが長くなりましたが白23の三々に対して、黒はどのような態度で臨みますか?

無難な進行

黒1は安全策です。

白2、黒3となればお互いに無難ですね。

落ち着いた進行となりますが、何となく黒が甘いようにも見えます。

こういきたい!(実戦)

黒1と遮っていきたいですね。

白10までは自然な流れです。

一見は黒の地が大きく荒らされたばかりか、黒の根拠まで心配になってきたように感じます。

しかし、自分の心配ばかりをしないで、周りの白も見てみましょう。

白のほうも心配なんですよね。

厳しい追及

続いて、黒1が最も厳しい追及でしょう。

白を分断して攻めていこうというつもりです。

そして黒1と打ったことで、何気に白地がこれ以上広がらなくなったというのも嬉しいポイントですね。

白2とトビ出してきても、調子で黒5までのように上辺から稼ぎながら「攻め」ていきます。

「攻め」というのは闇雲に相手を攻撃しても何にもなりません。

「取るぞー」と脅しながら、周りで得を図っていくのが正しい攻め方です。

そして攻めているうちに、相手が間違ったり、手を抜いてきたら取りにいくというのがお勧めです。

これができるとめちゃくちゃに勝率が良くなります。

すぐ取りにいくのは楽しいのですが、取れないことも多いし、取れなかったら何も残らない…。というのはよくある話ですね。

このあたりを気を付けていきましょう。

こんなのも面白い?

黒1と中央から止めて、白2を強制します。

そして、黒3あたりのヒラキで構えるのも、なかなかに良いですね。

こんな感じの石運びもありそうです。

金曜教室のご案内

金曜教室 ←クリック

ガチンコ対決(八子局・第5〜6局)

前回はジゴにされてしまったものの、まだ負けてはいない。

お父さんはまだまだ頑張るぞ。

そう簡単に七子にされてたまるものか。

問題(白番)

下辺から中央に伸びている黒の12子はオイオトシで取られています。

ただ、この黒は石数は多いものの、身が少ないので大した大きさではありません。

それよりも大変なことになっているのは、左下の黒の大石です。

左下隅の白五子が生きてしまうと、自動的に黒の大石が死んでしまうシステムです。

白番なので…。

いつも詰碁でよく見るあれですよね。

『正解』

白1と「1の一」にホウリ込みが好手。

黒2には白3と冷静に受けていて問題ありません。

続いて黒は白1の一子を取っても、白からオシツブシの手筋を食らって生きてしまうのを確認してください。

これで左下の黒は全滅となりました。

『失敗』

白1と打つのは、一眼ができて良さそうに見えますが、黒2を食らいます。

隅の特殊性を使われてしまって、コウ粘りをされてしまいます。

これでは黒の復活も視野に入ってきますね。左下隅の白を取りながら…。

まぁしかし、お父さんは詰碁で間違えるわけにはいきません。

きちんと仕留めてあげました。(ビシッ)

嘆く長男

長男「九子では勝てるのに、なんで八子では勝てないんだろう…。」

少し涙目になっている長男を前に

永代「天元があるかどうかは大差だよ」

と親切に教えてあげたけど、そういう問題ではないですね(笑)

天元にあるかどうかの違いが分からないようでは、まだまだ八子で負けるわけにはいかんのです。