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ゆったりと品のある空間で囲碁を楽しむ・・・

タグ: 囲碁講座

個人レッスンから出題します。

前回からテーマとして「相手の無理手を咎める」ことに取り組んでいます。

特に相手がうわ手だったりすると「これって無理手だよなぁ」と分かっていても怖くなって引いてしまうことはありませんか?

今回はその無理手を咎める実戦例を紹介します。

『問題(黒番)』白の無理な封鎖

白32は無理気味な打ち込みです。

黒は33、35と厳しい対応です。

これは素晴らしいですね。

そして、白36を迎えました。

白は無理手に無理手を重ねてきています(笑)

普段のインストラクターなら絶対に打たない流れです。

ただ、実際の対局でこのようなことは日常茶飯事ではないでしょうか。

ここは厳しくやっつけなければいけません。

それが相手のためでもあるのです(笑)

『正解』真正面からの応戦

黒1、3の出切りが最強の応手です。

ただ、最強の応手ほど失敗したときの反動は大きいもの。

自信がなければ、なかなか決断しにくい手でしょう。

白の要石が取れる(ゲタ編)

黒5からアタリの連続で白には変化の余地がありません。

そして、黒9のゲタでフィニッシュ!

この白は要石なので、黒の成功は間違いありません。

ただ、ゲタだと白のダメが二つ空いていることが気になります。

白に余裕があると利きが増えて、一歩間違えると下辺の白が復活したりするかもしれません(笑)

この場合はもっと良い手があります。

白の要石が取れる(シチョウ編)

黒5までは同じなのですが、今回の場合は黒7からシチョウで追いかけるのが良いでしょう。

黒15まで追いかける方向に注意が必要ですが、ここまではアタリの連続で一本道です。

白に選択の余地を与えないままに、要石を取ることができました。

白のダメに余裕がないので、下辺白への影響も限定的になるかと思います。

少し手順が長くて心配ですが、こちらが最善です。

この作戦を使う分岐点としては黒3になります。

アタリの一本道を読み切れるかどうかは、読みの力が試されますね。

このあたりを切り抜けると有段者への道が開けてきます。

『実戦』少し甘い

実戦は黒1の切りでした。

これは白2のピンツギが形。

白はツブレを回避することができました。

さて、続いて下辺の黒はどうなるでしょうか?

黒良しではあるものの

黒3から脱出して、黒7まで白1子を取り込みました。

これは明らかな黒の成功です。

ただし、白の無理手を完璧にツブしたとまでは言えないかもしれません。

相手のためにも、無理手は咎めてあげましょう〜!

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教室・レッスン

2019年12月21日

【解答1】金曜教室の問題

By igosalon

問題はこちら↓

【問題】年内最後の金曜教室

『正解』一石三鳥を目指す

白24までが問題図でした。

そして、正解は黒25の二間ビラキのようなツメ。正確には囲碁用語を使うときに意味がダブったときには接近戦を優先して使う傾向があります。

ですので「正解の黒25はツメ」とします。

なぜここが正解か。

先程、意味がダブったところとありました。ここにかなりのヒントがあります。

まずはツメの意味から。言葉のとおりで詰め寄る意味合いが強いので、相手に迫る目的です。次に白が手を抜くと黒Aの打ち込みを狙っています。なかなか良い狙いですね。

変化図1

もし、黒25に対して白26などと受けてきたら黒27の三々がピッタリです。白がわざわざ守った場所を荒らしにいくという、何とも性格の悪い手です。これには白もシビれます。

白26の受け方が難しいのも、黒25の魅力の一つです。

渋い二間ビラキ

黒25に当てはまるもう一つの囲碁用語は「二間ビラキ」です。

黒の確定地を増やしながら、白に二間ビラキをされるのを防いでいます。この出入りを考えると、少ないながらも確実にバカにはできない実利を稼いでいます。

地味ながらも好手のことを「渋い」と表現します。褒め言葉です。

同じ二間ビラキでも悪手だと「甘い」など表現されます。

今回は「渋い二間ビラキ」ですね。

三つの意味

そして、その他には右辺の黒模様を拡大するという魅力たっぷりの意味もあります。

まとめ

①ツメで次に打ち込みを狙う。受けてくれるなら、黒のほうがお得な場所という保険付き

②二間ビラキで少ないながらも確実に確定地を増やす。相手の二間ビラキを防ぐ

③右辺の黒模様を拡大する

個人的にはこの③がいちばん大好きなのですが、実際には簡単に確定地にはさせてはくれないので難しいところでしょう。

でも、これで一石三鳥の完成です。

失敗や変化図はまた次回に。

2019年12月20日

【問題】年内最後の金曜教室

By igosalon

毎週金曜の13時から行われている金曜教室は講義のあとに指導碁をしています。

来週は年末でお休みなので、本日が年内の最終日でした。

折角なので講義したものをご紹介しましょう。

黒番でどこに打つ?

「一石三鳥を目指して」

黒番です。

右辺の黒模様が雄大です。

上辺の空き具合も気になります。

下辺白の薄さも気になります。

一石◯鳥

強い人は、一手に二つも三つも意味を込めます。一石二鳥、一石三鳥を狙うのです。

初段を目指すなら「一石一鳥」をしっかりとやりましょう。

高段者を目指すなら「一石二鳥」を常に考えましょう。

県代表を目指すなら「一石三鳥」以上です。