十段戦は、許家元九段の先勝で幕を開けました。
許家元九段は十段戦との相性が非常によく、「これはいけるか……」という空気も漂いましたが、その後は芝野虎丸棋聖・十段が2連勝して巻き返しました。
ここまでのスコアは、芝野棋聖の2勝1敗。
防衛に王手をかけています。
第四局は4月22日(水)に日本棋院東京本院で行われます。
第四局や第五局は、ストレート決着になると実現しない可能性もあるため、会場設定が難しいのはわかります。
それでも、七大棋戦の一つである十段戦の挑戦手合が日本棋院開催というのは、やはり少し寂しく感じますね。
黒・許 家元 九段
白・芝野 虎丸 棋聖・十段
十段戦第三局・終局図
△となったところで黒が投了しました。
左辺の白地は60目弱。
上辺に白地が5目。
右辺に白地が約10目。
これらにコミを足すと、白地は80目程度まであります。
対する黒は…。
下辺が黒地60目弱。
上辺は黒地が15目弱。
現時点でも白地がだいぶ多そうです。
十段戦第三局・1譜
上辺は黒1と抜きを打っても白2で生きています。
逆に黒が2のところに打ってきても、黒1の左に打って黒一子を取れば生きます。
このように両方のどちらかを打てるようにしておくことを「見合い」と言います。
「ここはAとBが見合いだね」とよく言っています。
十段戦第三局・2譜
あとは中央に黒の薄みがあります。
白2などこのあたりに白石がくると、白4から6で上辺黒の大石が頓死します。
要するに白2周辺は何でも「利き」があるということです。
プロはこの利きを保留してきたるべきときを待ちます。
そして、絶好の場所やタイミングで使うことを目論むのです。
ただし、これはプロならではの発想で、私たちアマチュアはこの利きを保留しすぎると、タイミングよく相手に打たれてしまうことも多々あります。
このあたりに腕で出てくるんですよね。
この利きを「引き付けて、引き付けて、昇竜拳」するのです。(世代が古い)
『 囲碁マガジン 』配信中!
「囲碁講座」「詰碁」「棋譜解説」「実際の指導で出てきた形」などの特集で、棋力アップ間違いなしのオンライン囲碁雑誌です。全ての基本から学び直して、強くなりたい方はまず読んでください。