問題図(白番)
解答
白1の大ザルスベリが白の最善となるヨセ 方です。大ザルスベリは先手になることが多く、ヨセに入ったら真っ先に打つべきところです。この図を起点に失敗図はどれほど損しているかを説明します。
大ザルスベリの止め方はまた別の日記でご説明します。サルスベリが止められない人は必見ですよ。
失敗図1
白1が第一感の人も多いでしょう。
普通の感覚です。
しかし、正解図から比べると2目損しています。
失敗図2
白1は小ザルスベリです。
これは失敗図1と出来上がり図が全く同じなので、正解図から比べて2目損します。
失敗図3
白1は一番頑張っているように見えて、一番悪いです。
その理由は白5で後手を引くからです。
正解図と比べて5目くらい損しそうです。
定期的に指導に伺っています。
マンションがたくさんあるので、一つの街みたいになっています。
共用スペースもたくさんあり、そちらで囲碁会をしています。
いつもの会場は横に演奏会ができるホールがあります。
今回の会場は独立したところで、この中には陶芸ができるような焼き釜があったような気がしました。きっとマンション内のサークルが色々あるのでしょうね。その中に囲碁があります。
講義をしてから、五面打ちを二回転ほど。
楽しい囲碁会でした。
指導碁で現れたヨセは○○何目?
盤面は忙しく戦い回って、ふと一息ついたところです。そこで黒にぱっとAへ打たれてしまい、地で逃げ切られてしまいました。とても大きい手で、好手でした。
さてこの手は黒番で何目と表現するでしょうか?
まずは白からはどれが最善かを判断しなくてはいけません。そして、○目というだけでなく、ヨセの種類もきちんと付け加えましょうね。
長文につきnoteにて
囲碁界への提言に対して
上記の記事の冒頭にもあるように囲碁界への提言がありました。
この提言に関しては、ほかの一般社会においてはごく当たり前のことです。
しかし、なぜ今の囲碁界からはあまり危機感が感じられないような状況なのか。元院生でもあり、現在は囲碁界で生きている永代の個人的な意見を述べました。
この記事はこの提言に関しての反対意見ではありません。むしろ、肯定的なものと捉えています。
なので、今回は囲碁界の状況を補足説明したようなイメージです。囲碁棋士と、普通と言われる一般社会では価値観のズレがあるのではないかと考えています。
何が幸せなの?
ちなみに私の立場としては、囲碁棋士にはもっと積極的に行動を起こして囲碁普及を頑張ってほしいなと思っています。囲碁界が盛り上がると良いことばかりだからです。
しかしその反面で、無理がたたって昔の修行仲間や今の仕事仲間である人達の幸せが壊れるような可能性があることだと勧めにくいなとも思います。全体のためを思いすぎて個人の人生がつらくなるパターンです。
いくら囲碁棋士が公人扱いとはいえ、個人の人生までを他人が変える権利はないと思っているからです。価値観が一般とは大きく異なる人への意見というのは、良かれと思った発言ですら、良い方向へ行くかどうかなど分からずに難しいものです。
この人生で正解を分かってる人などいないでしょう。相手のことを真剣に考えている意見ではない限りは、想いは通じない相手だと思ってください。自分の考えや都合だけを押し付ける意見なんて論外です。まぁ、これは囲碁棋士に限った話ではなく、一般社会でも通用する話だと思いますが。
結局は「何が幸せか」
これを問うような記事にしたつもりです。題名の少し過激な表現ばかりに目をとらわれないでくださいね。まぁ、少しは囲碁棋士に積極的に活動してほしいなという思いはこもってますが(笑)
皆さんも囲碁棋士を例にとって、自分の幸せは何なのかを見つめ直す良い機会になってくれれば幸いです。
上の写真で永代くんはどれでしょう?が問題でした。
正解は…。
真ん中が永代兄です!
そして、右側が永代和盛!
ついでに左側は永代父です!
ある意味で全員が永代くんでした!!(笑)
もう30年近い前のお話しです。
この囲碁会はかなり記憶がないのですが、雲仙普賢岳の噴火によるチャリティー囲碁会のようですね。
棋士の先生方も数名来ていただいたようです。
この記事を持ってきてくれた方の読み込み度は半端ないですね。
永代くんに気付くとは(笑)
この図になると、まさかの全取りを狙われて難しくなるので…。
想定図
白Aに対しては、黒Bあたりで軽く臨む予定でした。強情に白Cと取りにくるのであれば、今度こそ黒Dで取られることはなさそうです。黒39と白Aの交換を利かしと見ました。
変化図
黒Bに対して白Cなどと受けてくれれば、黒Dあたりで、黒は形勢に自信ありです。黒39と白Aの交換は地で言うと数目の損ですが、黒Bと深く消せたことと、形勢の良さを維持できた意味があります。白はこうやって我慢するくらいでしょうね。
終わり
ずいぶんと長くなりました(笑)
このシリーズはこれで終わりです。
さぁ、次は何にしようかな。
問題
問題図はこちら→前回の日記
実戦の進行
まずは実戦の進行から。
白は形勢不利と見た(?)か、白の勢力に入ってきて怒ってきたのか、白40とすべての黒を取りにきました。
これは黒が怖いような展開に見えますが、本当のところは白のほうが怖い展開です。それは外から封鎖したのちに無条件で取らないかぎりは白に勝ち目がないからです。
気楽な黒は黒41からサバキを求めます。ツケてナナメに動くのがサバキの常とう手段ですね。
黒45までとなれば、コウ形です。次に黒Aが利けば、黒Bの切りが発生するというからくりです。白はこの黒B切りをずっと気にしながら戦いを続けないといけません。これが前回に書いた「借金」が残った状態です。ここを守らないかぎりは、黒B切りを狙われないような打ち方を強制されてしまい、ずーと利息を払い続けることになります。
正解
さぁ、正解にいきましょう。
白Aで切りを防ぎ、その後の戦いを目一杯に戦う作戦をとるのが正解です。「借金」は早々に返済して、その後の利息発生を阻止するのです。
黒Bなどで堂々と戦ってくれば白Cなどで一勝負できます。全部取れるかは分かりませんが、この厚みだらけの状況なら黒も怖い展開でしょう。
(変化図はまた次の記事にて)
大盤を使った講義
前回の続きで、実戦は少し進行しました。
白は意地でも、碁盤の左半分を囲ってきています。
白番で次の一手は?
そこで黒39と左辺にちょっかいを出したところです。
ここで次の一手を問題とします。
ちなみに、左上は黒A〜Cのどれでも利く形となっています。
このように弱点が残っていることを、私は「借金残り」と呼んでいます。
これがヒントですね。
それでは皆さん、考えてみましょう。
大盤を使った講義
毎週金曜は講義の時間が30分強ほどあります。題材は何にしようかなーと毎週悩んでいるわけです。
・テーマ別の問題形式
・解説しやすい模範対局(創作対局)
・プロの実戦譜
・永代の実戦譜
などなどやってます。
実際の内容
過去の全国大会の一局で、永代の黒番です。
白番の三連星は珍しいですが、意地でも左辺の外回りの勢力を使って戦うという意思表示です。
しかし、私は三連星の構えからの白8は方向が悪いと思っています。
なぜなら、黒9の三々でオサえる方向が分からなくなるからです。
三連星をした人は、まさか白11と上辺をオサえることはないはずです。白10からオサえるのが普通の方向でしょう。そのときに白10が遠くに離れていて戦いに参加しづらくなっています。(←これ大事)
さらに、出来上がり図を見てみましょう。
普通は白20でBが相場ですが、白6の石が上辺の厚みに近過ぎて(←これ大事)白Bを嫌ったのでしょう。ただし、このあとに黒から黒Aのハサミツケを狙われて味が悪いです。
このようなちぐはぐになった原因は白8のハサミの距離にあります。ハサむなら一間バサミか、一間高バサミが相性が良いかと思われます。
左辺を大事にする三連星ですから、ハサみながら右辺黒の勢力に影響を与えようという中途半端な気持ちがいけません。三連星をするのであれば徹底的に自分の左辺勢力を信じて戦わなければいけません。
三連星マスターの永代さんがいうのですから。(←これ大事(笑))
金曜教室
毎週金曜日の13時からは永代塾囲碁サロンにて教室をやっています。13時から講義を始めて、その後に指導碁という流れです。
首藤瞬プロが講師で登場!
昨日は別の仕事で金曜教室を担当できずに、代理のインストラクターを探しました。合計で10人くらいのインストラクターに断られ続け‥。途方に暮れているときに救世主が現れました!
兄弟子の首藤瞬プロです!
(先日の指導碁会での首藤プロ)
弟のピンチに颯爽と現れるお兄ちゃん。
かっこいー!
と代理を受けてくれたお礼に、持ち上げておくのはこれくらいにしておきまして‥。
とにかくありがとうございました!
講座は自戦譜
講座は何をやってもらおうかなと考えたのですが、いいものが‥。
少し前に箱根旅行会を行った際の大盤イベントです。首藤プロVS永代で対局して、考えていることを見ている人につぶやきながら打っていきます。
その時の棋譜があったので、これを解説してもらいました。
解説の内容は聞いていませんが、辛口評価は避けられないでしょう。聞くのが怖いな(笑)
指導碁
久しぶりに対局したという方もいらっしゃいますが、今回は初めて棋士に指導碁を打ってもらったという方もいました。初めての指導碁が首藤プロということになりました。こういうふうに少しずつ囲碁の経験が増えていってくれると嬉しいですね。
首藤プロありがとうございました!!
(最後にもう一度首藤プロ(笑))