十段戦は、開幕局で許家元九段が先勝したものの、第2局、第3局は芝野虎丸十段が連勝し、防衛に王手をかけていました。
後がないカド番に立たされた許九段でしたが、今回は見事にシノギ勝負を制して勝利。
これで対戦成績は2勝2敗のタイとなり、勝負はついに最終局へともつれ込みます。
フルセットの大熱戦となった今シリーズ。
最終局まで見られるというのは、囲碁ファンにとって何ともぜいたくな展開ですね。
注目の最終局は、4月28日(火)に日本棋院で行われます。
白・許 家元 九段
黒・芝野 虎丸 棋聖・十段
十段戦第四局・1図
白38から右辺に思い切って打ち込んでいきました。
私からしたら何という真っ黒なところへ打ち込みを…。
と思っていたのですが、この泥棒のような白を成敗するのは難しいようです。
しかし、囲碁は不思議なことに、黒45では本図の黒1のように封鎖しておけば、白が生きたとしても好勝負だったようです。
しかし、実戦は黒45から取りにいって長期戦にはならなそうだなという雰囲気が出てきました。
十段戦第四局・2図
黒が取りにいったのですが、白△とポン抜きが発生。
ポン抜きをされたことにより、黒は地を大損したので、この白を取るよりなくなりました。
黒は「取ったら勝ち、取れなかったら負け」という分かりやすい、白のシノギ勝負になったのです。
タイトル戦で、こんな早い手数から大捕物を仕掛けるのは珍しいと思います。
十段戦第四局・3図
終局図からの続きです。
黒1から攻撃しても白の要石を取ることはできません。
黒3と白二子を取ることはできますが、こちらは要石ではありません。
白8まで冷静に対処されると、白は生還することができます。
「白の生還=黒の大石が死ぬ」ということになっています。
白が生きるか死ぬかのシノギ勝負をしていたはずなのに、結局最後は黒の大石を取ってしまったのです。
囲碁って不思議ですね。
『 囲碁マガジン 』配信中!
「囲碁講座」「詰碁」「棋譜解説」「実際の指導で出てきた形」などの特集で、棋力アップ間違いなしのオンライン囲碁雑誌です。全ての基本から学び直して、強くなりたい方はまず読んでください。