10月22日(水)、第44期女流本因坊戦五番勝負の第四局が、日本棋院で行われました。
藤沢里菜女流本因坊に挑むのは星合志保四段。
本シリーズは藤沢女流本因坊の2勝1敗で、星合四段にとっては後がない一局でした。
序盤はお互いに形勢が揺れ動いており、互角の立ち上がり。
しかし中盤、星合四段が冷静に反撃。
図のように左上黒が小さく生かされた時点では、黒がだいぶつらい展開のようでした。
その後の黒は、形勢不利ながらもしっかりと食らいつき、チャンスを待ちます。
そして、中央で最後の激しい戦いが始まったころには、もう闇試合になっていたようです。
さらには白が大石を捨て石にして勝負を決める手があったのですが、判断ミスがあったようで、黒の勝率は一気に90%超えへ。
しかし、難解な戦いから黒も決めきれずに、結局はここまで良い流れだった白が残すという、どちらに勝利が転ぶか分からないような紙一重の展開でした。
両者とも持ち時間を使い切り、秒読みの中での大熱戦。
星合志保四段が白番1目半の勝利を収め、シリーズは2勝2敗のタイに戻しました。
第一局目と三局目は、どちらも白番の藤沢女流本因坊が中押し勝ち。
第二局目と四局目は、どちらも白番の星合四段の1目半勝ち。
第五局目はニギリ直しになるので・・・。
ニギリからして注目ですね。
でも、こんなときは意外と念願の白番を持ったほうが負けるということはよくあります(笑)
いずれにしても注目ですね!
この勝利により、シリーズは最終第5局までもつれ込みます。
第5局は11月5日(水)、同じく日本棋院東京本院で行われる予定です。
藤沢女流本因坊にとっては6連覇がかかる一戦、星合四段にとっては初のタイトル奪取がかかる大勝負。
どちらに軍配が上がるのか、とても楽しみな最終決戦となりそうです。
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