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タグ: 囲碁レッスン

2025年9月9日

囲碁は座学?

By igosalon
 

  家庭教師の先生のお話からの疑問

 

最近、家庭教師の先生とお話しする機会がありました。

先生「私が学校の勉強を教えるときは、生徒が先生に歯向かうようなことはありません。

でも、囲碁は先生の石を取りにいったりして、反抗していきますよね。

そのあたりの感覚が少し違っていて面白いと思いました。」

囲碁は座って学ぶので座学かと思っていたのですが、この話を聞いてから本当にそうなのかな?と疑問に思いました。

 

  インプットとアウトプット

 

よく考えてみると、詰碁や棋譜並べなどの自分での勉強は座学だけど、対局などの実戦は座学ではないのではと・・・。

対局は体験をするもので、座学はその体験を上手に行うための勉強。

座学はインプット、体験はアウトプット。

なんとなくそんなイメージなのかなと落ち着きました。

そして、またまた考えてみると、学校の勉強に関しては、普段の勉強が座学で、テストなどは座学ではない??

こんなことばかりを延々と考えていたら、よく分からない状況になりました。

誰か教えてください(笑)

見た目の言葉だけに惑わされてはだめですね。

囲碁と同じで、本質的なことを理解しないと。

私は囲碁指導に関しては、本質を教えたがりマンでございます(笑)

ちなみに学校の勉強が好きな人はインプット派で、

囲碁が好きな人はアウトプット派なのかな??

碁会所で毎日対局しているおじさま方は、インプットをしないでずっとアウトプットをしているのか〜と思いながら、今日も一日が終わりました(笑)

永代囲碁塾のレッスン

 

永代囲碁塾では「技術面」だけでなく「基礎的な考え方」を中心に指導しています。

基礎がしっかりしていないと、技術面の勉強をしても効果を発揮しにくいでしょう。

まずは永代囲碁塾で基礎から学ぶことをおすすめします。

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要石とカス石・前編はこちら

 

要石とカス石・前編 ←

 

手を抜いて切られたら?

 
手を抜いた直後の図

右辺の黒からは手を抜いて、黒1としました。

白が切ってきた図

黒1と手を抜かれたので、当然白2と切ってくるでしょう。

このときにきちんと対応できないと、黒1の手抜きは成功しません。

 

手を抜く考え方

 
要石とカス石の判断

白2の切りには黒3からカス石を捨ててしまいます。

前編でやったように「要石とカス石の判断」ができていれば、このような柔軟な考え方ができます。

カス石を捨てて模様を拡大

黒5では本図のように打ってもかまいません。

大事なのは白6に対して、カス石を徹底的に捨てることです。

黒9までとなり、白はカス石を3個取っても大した利益にはなっていません。

反対に黒は、しっかりと黒模様が拡大していきます。

 

棒ツギの愚形

 
棒ツギの例

白2に対して、黒3と打つのは前回にも紹介した「棒ツギ」の愚形です。

黒3のツギは一間トビをノゾかれていないのにツイでいるので、効率の悪い形です。

黒一子のアタリを守っているとはいえ、愚形は愚形です。

捨てることを考えたほうがよかったでしょう。

棒ツギから不利になる進行

黒3と棒ツギしてしまったことにより、白4から黒は重くなってしまいました。

白8までシボられてしまっては、黒の手抜き作戦は失敗です。

 

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死活編の問題はこちら

 

強くなる囲碁レッスン(死活編・問題)

 

死活で大事な考え方

 

復習になりますが、これが相手の石を取りにいくときの考え方です。

 
① スペースを狭める
② 眼形を作らせないように急所へオキ

(反対に自分の石を生きるときは、この逆の考え方)

 

問題1・黒番

 
問題1・黒番
 

問題1の解答

 
問題1の解答

黒Aと広い二線のほうから狭めるのが正解です。

広いほうから狭める、これが鉄則です。

左側から狭め終わったら、次は黒5と右側一線のハネへ。

黒7の五目中手でトドメです。

 

問題2・黒番

 
問題2・黒番
 

問題2・解答

 
問題2・解答

今回の狭め方は、左右のどちらも一線ですが……。

黒1へ白が二列になっている、横に長いほうから先に狭めます。

次に黒3と狭めて、黒5の五目中手です。

 

効率よく学ぶ

 

このように死活の基本を学んでおけば、そんなにたくさんの読みを入れることもなく、自然と詰碁ができるようになります。

詰碁は量も大事ですが、先に考え方を覚えたほうが効率よく学べます。

そして、他にも詰碁を解く考え方はいくつかあります。

しかし、今回の二つの考え方が本質的なものなので、まずは先にこちらから覚えていきましょう。

 

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詰碁には考え方がある

 

詰碁は量が大事!

簡単な問題をたくさん解きなさい!

暗記するくらいに何度も解きなさい!

こんなアドバイスがよく聞かれます。

これらは間違ってはいませんが、量が全てではありません。

昨日のオンラインレッスンでは「効率よく詰碁が解ける考え方」を伝授したので、ご紹介します。

 

詰碁と死活

 

私なりの詰碁と死活の定義もご紹介します。

詰碁と言えば「初手は一通り」しかなく、答えには「生き、死に、コウ」など、はっきりとした目的があります。

死活のほうは、生き死にが関わる場所を全般的に指します。

死活といっても、必ずしも何か事件が起こるわけではありません。

一見で死にそうに見える場所であれば、それは死活と呼んでいいのです。

「この詰碁は手なしか〜」はNGですが、

「この死活は手なしか〜」はOKです。

 

基本死活の考え方

 

基本死活と言えば、レベル的には初段くらいまでのことを指すと思います。

さらには実戦でもよく出てきそうな形ということを付け加えて、基本死活と呼ばれます。

逆に高段者の問題は、実戦では出てこなさそうな形も多いですし、基本死活の考え方を逆手にとって罠を仕掛けている問題も多いです。

アマチュアのみなさんは、高段者の問題には手を出さずに、まずは基本死活でしっかりと能力アップを目指すことをお勧めします。

 

死活で考えることは、大きく分けて二通り

 
 
① スペースを狭める
② 眼形を作らせないように急所へオキ

死活で考えることは大きく分けてこの二つです。

そして、実戦ではどちらを先に考えるべきでしょうか・・・。

それは①の「スペースを狭める」です!

詰碁では急所に打って失敗しても、「あー、ダメだったか〜」で済みます。

しかし、実戦で急所に打って失敗すると、持ち込みになって損をすることが多数です。

それに対して、スペースを狭めることは、失敗したとしてもヨセとして機能していることがほとんどです。

失敗したときのリスクを考えると、まずは①のスペースを狭める、それで相手が死にそうだったら、②の急所へオキでトドメを刺しにいくという順番がお勧めです。

 

問題1・黒番

 
問題1・黒番

問題1(黒番)

スペースを狭めるにも、コツがあります。

それは「広いほうから狭める」ということです。

問題を用意したので、解いてみてください。

 

問題2・黒番

 
問題2・黒番

問題2(黒番)

こちらも黒番で、白のスペースの狭め方が大事になってきます。

今回も「広い(長い)ほうから狭める」という基本的な考え方は変わりません。

 

正解は次回に!!

 

思いの外、長くなってきたので正解はまた次回に!!

 

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  ルール説明を練習するレッスン!

 

面白いレッスン内容の依頼がきました。

生徒さんが今度、囲碁入門の説明をするから「囲碁入門のやり方を教えてほしい」という内容です!

ということで、一局打って棋力をおおよそ把握してから、囲碁入門のやり方を指導しました。

生徒に囲碁入門レッスンをすることは山のようにありますが、講師側を鍛えるための個人レッスンは初めてかもしれません。

これまで弟子たちに指導したことは何度もありますが・・・。

ルール説明も含めて囲碁入門は、棋力が高いほうが教えやすいのは間違いありませんが、いちばん大事なのは棋力ではありません

分かりやすく説明するための「言語化」です。

 
少ない言葉で分かりやすく
関係のない情報は与えない
必要な情報でも、適切なタイミングで説明する

これはプレーヤーとは全く違う分野の能力となります。

私は、これらのことをきちんと実行するために、ルール説明の順番や流れなどを徹底的に研究しました。

さらに、実践経験を踏まえての改良も重ねています。

特に制限時間や参加人数、入門講座の回数などによっても、やり方は変わってくるので、そのノウハウを伝授します。

珍しいレッスン内容の依頼でしたが、囲碁のことであれば、何でもやるのが「永代囲碁塾」です。

このような依頼でも、その他のことでも、囲碁のことなら何でもご相談ください!!

 

  永代囲碁塾のレッスン

 

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前回までの記事

 

強くなる囲碁レッスン(陣地は家づくり) ←

強くなる囲碁レッスン(陣地は家づくり2)←

 

テーマ図(黒番)・広げる場所を考える

 
テーマ図(黒番)

テーマ図(黒番)

全局的に弱い石がなくなり、落ち着いた局面です。

戦いが起きそうにない局面の場合は、陣地の攻防がポイントとなります。

それでは、次の一手を考えてみましょう。

正解・隅の三々を守る

 
正解図

正解図

黒1Bで隅を確定地にするのが正解です。

白2はそう大きい場所ではありません。

白2に対しての黒は、受けても確実で良いのですが、私なら黒3、5と白の勢力を削減します。

そして、黒7、9と大ヨセに入って、黒が絶好調でしょう。

 

ヨセに入るタイミング(補足)

 

中盤 = 戦い

終盤 = ヨセ

中盤が終わったら終盤というのは誰もが分かることです。

大事なのは「いつ中盤が終わるか」ということ。

中盤は「戦いが起こる見込みがなくなったら終了」です。

要するに「 弱い石がなくなった & 打ち込みがなくなったら 」ヨセに入ると考えてOKです。

この考え方の講座はまた別でやりたいと思います。

 

失敗・確定地から囲う

 
失敗図1

失敗図1

黒1Aは右辺黒の確定地から広げているので大きくはありません。

右辺の黒は最も価値の高い一階建て部分が、すでに確定地になっているからです。

これが「確定地から囲う」という表現になります。

白2から10まで、三々に入られて一階建て部分を大きく荒らされるのが大きいです。

黒11から中央を増やしても白12、14で邪魔をされると、そう大きくはなりません。

中央は柱を2本も高くしないといけないために、簡単には大きくならないのです。

これが一階建て部分の効率の良さが分かる理由です。

 

失敗図2・中央は相手の地が増えることも多い

 
失敗図2

失敗図2

白2の三々に対して、黒3から被害を最小限にしたとしましょう。

しかし、この定石は白が先手となります。

黒7まで先手で大きく減らされたうえに、白8などに先着されます。

黒11まで囲っても、白14までの進行を見てください。

気づけば白地も拡大しています。

隅の三々を先手でやられた分だけ、損害が残ります。

 

まとめ・一階建て部分を大事に

 

これまで勢力の広げ方について3問やりました。

下記の3つを基本として、常に意識してください。

 
① 土地を広げる(一階建て部分)
② 柱を高くする(二階建て部分)
③ 屋根を作って陣地確定
 

これに加えて

 
④ 次の狙いがある場所へ打つ
⑤ 確定地からは囲わない
 

このようにグレードアップしていけば、家づくりの名人になるはずです!

それでは頑張ってください!

 

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前回の続き

 

前回の記事はこちら↓↓

強くなる囲碁レッスン(陣地は家づくり)

 

テーマ図(白番)・狙いを持つ

 
テーマ図(白番)

テーマ図(白番)

白でA、B、Cと3つの候補を選びました。

勢力を広げる順番を考えましょう。

さらには勢力を広げるだけでなく、他にも狙いが持てれば一石二鳥になりますね。

A、B、Cのいずれかに打つと、黒の勢力への狙いが生まれます。

それでは、お考えください。


 

正解・打ち込みを狙う

 
正解図

正解図

白1(B)の二間ビラキが自身の補強も兼ねた、落ち着いた好手です。

白の土地を広げながら、黒の土地拡大を防いでいます。

さらには……。

黒が手を抜くと、白5の打ち込みが強烈です。

黒は6から連絡する程度ですが、白9まで大成功。

黒地がなくなって、白地がどんどんと増えています。

このように、勢力を広げる好点なだけでなく、次に打ち込みを狙えるという一石二鳥の手でした。

この次の手を狙うというのは、とても大事な考え方です。

もし、白1に対して黒が9と受けてくれれば、先手で白の勢力を広げられて嬉しい展開となります。

 

失敗1・守っただけで狙いなし

 
失敗1図

失敗1図

白1は土地を確定地にすることで決して小さくはないところですが、時期尚早です。

黒2とお互いの勢力を広げる好点に先着されると、左下白も少し不安になってきました。

白3と受けるくらいですが、黒4から柱を高くしながら白へプレッシャーをかけられて、黒が好調でしょう。

 

失敗2・柱を高くするのはあと

 
失敗2図

失敗2図

柱を高くするのは、土地を広げたあとにするものですので、手順が前後しています。

黒2のほうが、勢力を広げるうえでは勝ります。

 

まとめ・勢力を広げる順番

 

土地を広げたあとに、柱を高くすることで、床面積がどんどんと広がっていきます。

土地が狭いのに柱を高くしていくのは、細長いビルのようになってしまい、床面積はあまり広がりません。

まずは平屋でもいいので、一階建て部分を精一杯に広げる。

そして、余裕があれば、二階建てや三階建てを作っていくという順番が良いのです。

まさしく陣地は家づくりと同じなのです。

 

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リアル教室での講座

 

毎週の教室では講座を30〜40分、その後に多面打ち指導碁をしています。

今回は昨日の木曜教室での講義を紹介します。

初めてお会いする級位者の方が来てくれたので、分かりやすいように説明することを心がけました。

 

勢力の広げ方

 
勢力の広げ方 テーマ図(黒番)

テーマ図(黒番)

右上黒の勢力を広げる順番を考えます。

 

勢力とは何か

 

以前の記事で勢力について説明してありますので、ご覧ください。↓↓

強くなる囲碁レッスン(勢力とは何か)

 

陣地づくりは家づくりと同じ

 

陣地を作る要領は、家を建てる工程と同じです。

①土地を広げる(一階部分)

②柱を高くする(二階部分)

③屋根を作る(陣地の完成)

 

正解・土地を広げる

 
正解図・土地を広げる

正解図

黒1(A)が正解です。

まずは土地を広げるために隅や辺を確認します。

そうするとスペースが空いているところは黒1だけでした。

ここが最後の土地争いの場となります。

このあとは白2からお互いに柱を高くする作業に入ります。

その後に屋根を作れば陣地の完成となります。

 

失敗・柱を高くすることを優先

 
失敗図・柱を高くすることを優先

失敗図

黒1(B)と先に柱を高くするのは、時期尚早です。

白から2と土地を広げられてしまいます。

正解図と比べたら黒地の減り具合と、白地の増え具合が分かると思います。

陣地を作るときは、まず土地を広げることを優先するのが基本です。

 

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前回の記事

 

→ 模様の接点(考え方)

→ 模様の接点(実戦編)

模様の接点となる考え方、「模様や確定地とは何か」を説明しています。

 

勢力の種類を把握する

 

問題へいく前に勢力とは何かという定義も確認しておきましょう。

勢力とは「厚み」「模様」「確定地」3要素を総称しています。

同じ勢力でも模様と確定地は正反対の性質を持つので、しっかりと見極めるのが大事です。

 

黒番・どちらから勢力を広げる?

 

碁盤の上半分に、黒の勢力があります。

黒がAとBのどちらの方向から勢力を広げるかを考えます。

 

勢力判断はブロック分けする

 

着手を決める前に、勢力判断が大事です。

上辺黒の勢力を細かくブロック分けして、上記の3要素のどれにあたるかを確認していきましょう。

・黒Aの周辺の五間幅は、白からの打ち込みが残っているので模様です。

・黒Bの周辺は黒の確定地です。

・黒Cの周辺も黒の確定地です。

このように勢力判断は「繋がっている石を一ブロック」と考えて、ブロックごとに何の勢力かを把握するのが大事です。

「上辺は全て黒の勢力」は正しいですが、「上辺は全て黒模様」は正しくありません。

勢力は細かく分けて判断していきましょう。

 

正解・黒Aは模様の接点

 

黒1(A)と模様の近くから動くのが正しい方向です。

白から上辺の黒模様に打ち込まれると、勢力がなくなってしまうので価値が高いところです。

黒1と打つことによって、上辺が黒の確定地になる確率がぐんと上がりました。

白2には黒3で反撃できます。

さらに黒1があることによって、左辺の白模様への打ち込みも狙いやすくなっています。

黒1はお互いの模様に関係のある場所ということで、一石二鳥の好手です。

これが「模様の接点」となります。

 

失敗・黒Bは確定地どうしのところ

 

黒1(B)は右上黒の確定地から動いていて、価値が小さいところです。

さらには右辺白にも響かずに、「確定地どうし」と言えるような場所でしょう。

言ってみれば「確定地の接点」となりそうですね。

対して白には2などで左辺白模様を広げられたりと、好点を占められます。

さらには白4と下辺の黒模様にも打ち込まれて散々な結果です。

 

まとめ

 

① 着手を決める前に勢力判断

② グループごとに勢力判断

③ 勢力は厚みと模様と確定地の3要素

④ 模様から動く、確定地からは動かない

 

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前回の記事

 

→ 強くなるレッスン(模様の接点)

前回は「模様の接点の考え方」を説明しました。

今回はレッスンで実際に出てきた局面を使って説明します。

問題・どれが模様の接点?

 

白が△と打ったところです。

まずは着手を選ぶ前に、模様の定義をしっかりと考えていきましょう。

 

A・黒模様の幅が小さい

 

黒1(A)は小さいわけではないのですが、ベストとは言えません。

下辺は三間しかないので、幅がそう大きいわけではありません。

さらには左辺の白模様(四間)への打ち込みに対しては影響力を持ちません。

続いて、白2で模様の幅が大きい上辺(五間)へ打ち込まれると、自慢の黒模様が荒れてしまいます。

場合によっては白からAのオサエ込みで、黒の眼形すら心配になってくる展開ですね。

この展開は黒がもったいないでしょう。

模様は全体の幅で考えるのではなくて、それぞれの石と石の間の幅を数えていくと、より精度が上がっていきます。

 

B・黒の幅が大きいうえに打ち込みを狙える

 

黒1(B)で黒模様を広げながら、展開によっては左辺の白模様への打ち込みを狙うのが正解です。

このようにお互いの模様に影響を与えるような場所が「模様の接点」となります。

白2の打ち込みに対しては、黒3を決めてからの黒5が定石のようになっています。

これで白の打ち込みは十分にかわせます。

白2の打ち込みと、三々を見合いにしておく考え方ですね。

 

C・確定地=厚みを広げている

 

黒1(C)は右上黒の確定地を広げています。

前回で説明したように、打ち込みがない場所である確定地から陣地を増やすのは、家の増築のようなもので、そう大きな価値は持ちません。

さらには右辺白も確定地のところなので、模様の接点とは全くの反対の性質を持っている場所となります。

言ってみれば「確定地の接点」?(あまり聞かないですが)

とても小さい場所となります。

 

まとめ

 

模様=打ち込みが残る場所

確定地=打ち込みがなく、陣地が確定している場所

・模様は全体で見ずに、石と石の間に幅がどれくらいあるかを確認する

模様の接点=お互いの模様に関わる場所は、価値が高い

 

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