永代塾囲碁サロンで毎週行なっている、個人レッスンからです。
個人レッスンは継続して濃い指導をすることができることから「長所を伸ばす、短所をなくす」などの長期的な視点が必要な部分で効果的です。
今回も実戦例をご紹介します。
問題・黒番
黒番でAからCの三択を用意しました。
布石なのでどこに打ってもさほど変わらないですが、石の効率というところで解説したいと思います。
『失敗』(A)普通の受けは凝り形
黒1の一間受けは、パッと見は普通に見えます。
しかし、この局面では黒1、3と▲が距離が近くてやや凝り形気味です。
白4までと、白に根拠を持って落ち着かれてしまいます。
黒の多いところで、このワカレは黒が不満です。
『失敗』(C)ハサミの気合いが空回り
黒1のは黒の強いところだから厳しく攻めるぞ!という気合いの入ったハサミですね。
気合いは良いのですが、白2の三々でかわされると気合いの空回り。
白10までと、▲の位置が効率の悪い場所にありますね。
黒3で右辺側からオサえてみても、黒7まで定石どおりになりそうです。
この変化でも▲の位置は効率が悪いのです。
「二立三析」という2本立ったら三間のヒラキが好形という格言があります。
これは3本立っているのに三間しかヒラキが打ててないですね。
せめて四間くらいはほしいところです。
欲を言うと五間が理想です(笑)
『正解』(B)鉄柱で好形に
この場合は(B)の鉄柱がちょうど良いバランスです。
黒1は三々を防いで隅を守ると同時に、白の根拠も奪っています。
白2に黒3なら無難。
白4に調子で黒5と守るリズムです。
黒1で白の根拠を奪っておいたからこそ、白は打ち込みを考える余裕を与えずに、黒5に回ったということです。
(A)の失敗図と比べて、黒1、5、▲は少し大きめに確定地を確保することができました。
右上は手数をそこそこ使っているので、これくらいの確定地はほしいですね!
ちなみに問題図には選択肢として用意してありませんでしたが、黒1はあまりお勧めしません。
これはまた後日にでも詳しくやります!
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