2023年11月26日に「虎丸カップ子ども囲碁大会」が開催されました。
本大会は芝野虎丸名人&芝野龍之介プロの兄弟と師匠である洪清泉四段率いる洪道場が主催しています。
大会のほうは年齢別や棋力別に分かれており、参加者は約180名とのこと。
さらにはそれだけでなく、記念写真スポット、囲碁AIロボットコーナーや、物販、似顔絵コーナーなど楽しめるブースもたくさんありました。
引率者も楽しめるような内容で大盛況でしたね。
そして、長男は小学校低学年の無差別クラスに出場して優勝しました!
さらになんと!
各年代別の無差別クラスで優勝すると芝野虎丸名人と記念対局をしてもらえちゃうんです!
名人との対局〜!!
これは良い経験になりますね。
長男も同じ洪道場の出身ということもあり、先輩との対局を喜んでいました。
こんなに大規模なイベントは本当に大変だったと思います。
運営の皆様、どうもありがとうございました!
なお、記念対局の模様は「19時の龍虎TV」のほうでLIVE中継されておりました。
動画は下記からご覧いただけます。
41分ごろから長男と芝野虎丸名人の検討風景があります。
https://www.youtube.com/live/7blFB4-W4Ko?si=c2PcdCRW1kB_GjUt
男子団体戦を振り返っていきたいと思います。
一力遼棋聖をキャプテンとして、芝野虎丸名人、関航太郎天元、井山裕太王座、佐田篤史八段というメンバーです。
5人ちょうどのエントリーで補欠がいなかったことが苦戦の原因の一つだったでしょう。
JOCの判断だということで、囲碁界側ではどうにもならずに悔しいところではありました。
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予選は苦戦ながらも4位通過
男子団体は予選で韓国に敗れて3勝1敗で迎えた第五戦。
相手は台湾(中華台北)でした。
下馬評的には中国と韓国には少し厳しいものの、台湾には勝利するだろうというのが大きな見立てでした。
しかし、フタをあけてみると…。
関航太郎天元が、個人戦で金メダルを獲得した許皓鋐九段に敗れたのを皮切りに…。
他の日本選手も続々と負けてまさかの1-4で敗北。
3勝2敗となってしまいました。
さらには最終戦は手空きということで、他チームとの同星になったさいのポイント計算も微妙なことに。
予選敗退もかなりありえる状態でしたが、ポイントを計算すると同率の中で一勝分だけのポイントで上回り予選通過。
本当にぎりぎりの予選通過でした。
井山さんが台湾戦で唯一挙げた一勝がものを言ったようです。
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準決勝の相手は韓国!予選のリベンジなるか
韓国には予選で0-5で完封負けしています。
準決勝はどうだったでしょうか。
結果は…。
またもや0-5で完封負け。
厳しい…。3位決定戦に回ることになりました。
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3位決定戦は台湾!リベンジ達成!
泣いても笑っても最終戦となる3位決定戦は台湾と。
予選で1-4で負けているのでリベンジをしたいところです。
結果は…。
今度は逆に4-1で勝利しました!
これで3位となり銅メダルを獲得しました!
女子団体に続いての銅メダル、おめでとうございました!
全体的に調子の悪そうだった芝野虎丸名人も最終局は快勝しました。
その1局を『IGO-CNP囲碁チャンネル(YouTube)』で解説しています。
芝野名人の華麗な打ち回しをごらんください。
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注目のアジア大会ですが、囲碁の個人戦は男子のみです。
日本代表は一力遼棋聖と芝野虎丸名人の二人です。
優勝候補の日中韓は二人ずつの代表選抜ですね。
しかし、ここに思わぬダークホースが現れます。
結果を先に書いてしまいますが、台湾代表の許皓鋐九段が優勝してしまいました‥。
しかも、決して運が良かったというレベルの相手ではなく‥。
予選では芝野さん。
準々決勝では韓国の朴廷桓(世界ランク2位)。
準決勝では韓国のシンジンソ(ぶっちぎりの世界ランク1位)。
決勝では中国のカケツ(世界ランク3位)。
これら全員に半目勝ちで三連勝しての金メダルです。
文句なしの優勝ですね。
しかし、半目の三連勝ってすごいな‥。
台湾囲碁界は大盛り上がりになっていることでしょう。
でも、実は許皓鋐件は台湾囲碁界ではぶっちぎりの強さのようでタイトル八冠だそうです。
日本でいう無敵を誇ってたころの井山さん状態ですね。
運だけでなく実力も持っていることも判明しました。
日本の最高成績は一力さんの4位でした。
予選は中韓に負け。
準々決勝では中国に勝ち。
準決勝では中国のカケツに負け。
三位決定戦では韓国のシンジンソに負け。
芝野さんは予選で3敗して、同星になりつつもポイント差でぎりぎりの決勝トーナメント進出。
準々決勝で中国のカケツに負け。
ベスト8で終わりました。
芝野さんは調子悪そうな感じですね‥。
個人戦は惜しくもメダル獲得ならず。
団体戦に期待しましょう!
特に女子は日中韓と実力伯仲の感じがしますよ!
選手紹介① 一力遼棋聖
選手紹介② 井山裕太王座
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・神奈川県出身
・師匠は洪清泉四段
・2014年入段
・日本棋院東京本院所属
・史上初の10代名人(19歳11か月)
・史上最年少二冠(20歳0か月)
・兄に芝野龍之介二段
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3人目は芝野虎丸名人です!
数々の強烈な記録を樹立してきた芝野さん。
しかし、当の本人は物静かな好青年です。
着手の手付きやアゲハマを碁笥に入れるときは静かに入れる。
周りに迷惑がかからないようにと始めたそうです。
気遣いやさんの一面が垣間見えますね~。
そして、棋風のほうは冷静な打ち手ですが、相手の仕掛けには受けて立つことが多いですね。
本人は詰碁が苦手と言いますが、よく相手の大石もしとめているので言葉半分に受け止めておきましょうか(笑)
タイトルを取ったあとも簡単なミスが続いたときには、基本に立ち返って「やさしめの詰碁をたくさん解く」というアマチュアにお勧めできるような勉強方法を実践していたこともあります。
兄の芝野龍之介二段とはとても仲が良く、一緒にイベントなども開催しています。
youtubeチャンネルも兄弟で開設していましたね。
さて、ここからは思い出話を。
芝野さんが小学生の頃です。
少年少女囲碁大会全国大会に神奈川県代表で出場していた芝野少年。
私の実家の保育園出身である生徒Mくんも全国大会に出て、芝野さんと対局しました。
そのときはまさかのMくんが勝利。
芝野少年はそこで人目はばからずに大号泣してました。
それを見て負けず嫌いなんだなぁと思いました。
ちょうどその直前に親御さんが囲碁サイトで道場を探すコメントを残していました。
私がそれにリアルタイムでは気付かずに、遅れて自分の子ども教室に誘ったときには時すでに遅し。
「洪道場に行くことが決まったあとでした」とその大会会場で親御さんに聞きました。
当時は惜しいことをしたと悔やみましたが、今の活躍を見ていると洪道場で良かったなと思いますね(笑)
その後、院生時代は師匠の洪清泉四段が心配をするほどにネット碁を打ちまくっていたことがあります。
やっぱり負けず嫌いなんですね。
囲碁棋士になったあとでも「囲碁は仕事としてやっている側面もある」とドライに取材に答えてくれたこともあります。
「いつ辞めても良いと思った時期もありました。さすがにタイトルを取ってからはそんなことはできなさそうですが。」
永代「辞めてもいいと思っていたのに、それでも続けてきたのはなぜですか?」
芝野さん「やっぱり負けず嫌いだったのかも…」
出ました!負けず嫌い!
負けず嫌いという面で名人まで取るとは!
(もちろんそれだけではないことは分かっています)
いつまでも笑顔がかわいい芝野さん。
その笑顔とは裏腹に囲碁は豪腕を見せることもしばしば。
アジア大会でも強豪を相手にバチバチやってもらいましょう!
世の中は仲邑菫ちゃんで盛り上がっていますが、私の中では芝野龍之介プロで盛り上がっています!
芝野龍之介プロは先週に二段へ昇段と発表されたばかりのピチピチ若手棋士です。
AI研究会
そんな芝野プロが渋谷囲碁サロンでAI研究会という変わったイベントをやっていたので、参加してきました(笑)
芝野プロが選んだ一局をAIにかけて研究するというものです。そして、内容は超がつくほど難しい(笑)
本人いわく、自分の勉強用の研究会だからだとか。それは難しいに決まっていますね。でも、プロの思考を覗いてみたい人は見学してみてはいかがでしょうか。
行動範囲
そして、芝野プロは行動範囲を囲碁界に限定せずにボードゲームを中心にいろんなところへ顔を出して、ついでに(?)囲碁普及をしているようです。
皆さまが考えているような今までの囲碁棋士タイプではなくて、新しい人種の囲碁棋士ですね。
本当に色々と応援していきたいと思わせてくれる人です!
イベントお知らせ
1/13(日)の13時から指導碁会で永代塾囲碁サロンに来てくれます。芝野プロをもっと知りたいなという方は是非、お越しください。
そのうち芝野虎丸の兄ではなくて、芝野龍之介の弟が芝野虎丸になると確信しています!
色んな意味で。
随時、活動は紹介していきたいと思いますので応援をよろしくお願いいたします。
ちなみに1/13(日)は指導碁終了後に懇親会を兼ねて人狼会を行います。こちらもよろしくお願いいたします。
ビッグニュースです!
芝野虎丸三段が竜星のタイトルを獲得!
それと同時に七段へ昇段をしました。
入段してから2年11か月での快挙。
入段から最速記録だそうです。
ちょっと違って、史上最年少記録は井山裕太六冠の16歳4か月だそうです。
芝野虎丸プロは17歳8か月だったようで、これを大きく上回っていますね。
芝野兄弟は神奈川出身で、小学生の頃に子供囲碁教室を探していた時期がありました。
その頃はちょうど、自分も横浜市の綱島で子供囲碁塾をやっていました。
一応、親御さんの目には入っていたらしく・・・。
こんな才能溢れる兄弟が自分の門下になる可能性があったかと思うと鳥肌が立ちますね。
でも、結局は洪道場に決めたので自分とは全く関係ないんですけどね(笑)
こういう妄想は結構楽しいです。
芝野兄弟の今後の活躍に期待しております。
井山さんをやっつけると面白いんだけどなー!!