模様の接点となる考え方、「模様や確定地とは何か」を説明しています。
問題へいく前に勢力とは何かという定義も確認しておきましょう。
勢力とは「厚み」と「模様」と「確定地」の3要素を総称しています。
同じ勢力でも模様と確定地は正反対の性質を持つので、しっかりと見極めるのが大事です。
碁盤の上半分に、黒の勢力があります。
黒がAとBのどちらの方向から勢力を広げるかを考えます。
着手を決める前に、勢力判断が大事です。
上辺黒の勢力を細かくブロック分けして、上記の3要素のどれにあたるかを確認していきましょう。
・黒Aの周辺の五間幅は、白からの打ち込みが残っているので模様です。
・黒Bの周辺は黒の確定地です。
・黒Cの周辺も黒の確定地です。
このように勢力判断は「繋がっている石を一ブロック」と考えて、ブロックごとに何の勢力かを把握するのが大事です。
「上辺は全て黒の勢力」は正しいですが、「上辺は全て黒模様」は正しくありません。
勢力は細かく分けて判断していきましょう。
黒1(A)と模様の近くから動くのが正しい方向です。
白から上辺の黒模様に打ち込まれると、勢力がなくなってしまうので価値が高いところです。
黒1と打つことによって、上辺が黒の確定地になる確率がぐんと上がりました。
白2には黒3で反撃できます。
さらに黒1があることによって、左辺の白模様への打ち込みも狙いやすくなっています。
黒1はお互いの模様に関係のある場所ということで、一石二鳥の好手です。
これが「模様の接点」となります。
黒1(B)は右上黒の確定地から動いていて、価値が小さいところです。
さらには右辺白にも響かずに、「確定地どうし」と言えるような場所でしょう。
言ってみれば「確定地の接点」となりそうですね。
対して白には2などで左辺白模様を広げられたりと、好点を占められます。
さらには白4と下辺の黒模様にも打ち込まれて散々な結果です。
① 着手を決める前に勢力判断
② グループごとに勢力判断
③ 勢力は厚みと模様と確定地の3要素
④ 模様から動く、確定地からは動かない
永代囲碁塾では「技術面」だけでなく、このような「基礎的な考え方」を中心に指導しています。
基礎がしっかりしていないと、技術面の勉強をしても効果を発揮しにくいでしょう。
まずは永代囲碁塾で基礎から学ぶことをお勧めします。