子どもへの囲碁普及は、大人への囲碁普及よりも簡単です。
これからその理由を説明していきます。
子どもは習い事の一つとして囲碁が選ばれやすいです。
あとは何と言っても、親からの囲碁の評価が高いのです。
なんとなく囲碁は「頭が良くなりそう」「礼儀正しくなりそう」などと良いイメージがあります。
囲碁をやって悪いほうに向かうイメージがありません。
テレビゲームをやるくらいなら囲碁をと、親が率先して子どもに勧める家庭も多いです。
社会人になると仕事や家庭にと忙しいので、時間のかかる趣味である囲碁はとっつきにくくなります。
習い事として選んでもらえれば、子どものほうが圧倒的に囲碁の時間を確保できるのです。
大人が囲碁に興味を持っても「なんか難しそうだな…」と思って、始めるのを躊躇する人が多いです。
しかし、子どもは好奇心が旺盛なので、躊躇することなくとりあえずやります。
囲碁は、やってみないと面白さが分かりにくいゲームなので、この初めの一歩があるかないかでかなり違ってきます。
子どものほうが頭が柔らかく、難解な囲碁でもすっと吸収していきます。
これは脳の構造上で仕方のないことで、子どもと大人だと平均して10倍くらい成長スピードが違うと思います(長年の指導での実感で、決して大袈裟ではありません)。
上達が早いと成功体験を感じられることも多く、辞めにくくなります。
19路で一人で打てるようになるまでの生き残る割合は、断然に子どものほうが多いでしょう。
子どもは毎日学校に行って勉強するので飽きています。
さらに家に帰って宿題…となると拒絶反応を起こしている子どもも多いでしょう。
そんなときに囲碁をやると「面白い〜」となることが多いんですよね。
大人の場合は仕事を投げ出すわけにはいきません。
そして付け加えておくと、毎日の義務教育が囲碁で、週末に習い事で学校に行くという日常であれば、評価は逆転するかもしれません(笑)
要するに子どもにとって囲碁は、日常の裏にある非日常なのです。
囲碁に限らずに非日常なものにはウケがいいのです。
(最たる例が夢の国であるディズニーランド)
カリスマ保育士の特集でもありました。
園児が笑いを起こす瞬間は非日常にあると。
(例)頭の上にハンカチを置いて、頭を下げて挨拶をすると、ハンカチが落ちたのを見た園児はキャッキャと喜ぶそうです。
そんな簡単な非日常でもウケが取れるのですから、子どもを夢中にさせるのなんて朝飯前です!
大人が碁会所に行ってもみんなの中の一人ですが、子どもがいると、みんなが可愛がってくれます。
私もその一人で、通っていた碁会所では子どもが永代兄弟しかおらずに、優しく教えてもらったり、お菓子をもらったりと、とても可愛がってもらいました。
なぜなら、永代兄弟よりも一つ上の世代は父親世代なんです…。
それは可愛がってもらえますよね(笑)
部活動が一番多いかもしれませんが、学校の中では囲碁ができる環境があります。
大人では職場で囲碁ができる環境なんてほとんどないですよね。
最近は大学の正課や小中学校の授業に囲碁の時間があったりもします。
小学校では放課後教室で囲碁をやっているところもあります。
経営者を中心に囲碁が盛んだったバブル時代は終わり、大人は囲碁をやる余裕のない時代に入りました。
そんな大人たちよりも、子どものほうが囲碁への接点が多い時代かと思います。
囲碁は年齢問わずに一生涯で楽しめるゲームです。
それなら子どものうちに覚えたほうが、人生で囲碁を楽しむ時間が長いことになります。
思いつくままに羅列しましたが、まだまだありそうな気がします。
囲碁界の復興(囲碁人口など)していきたいなら、子どもへの囲碁普及を優先的に考えるべきです。
次回はこれらのことを踏まえて、囲碁界の復興への道筋を提示していきたいと思います。
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2 thoughts on “子どもへの囲碁普及は簡単!(7つの要素)”