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囲碁講座(問題&解答)

 

  石の強弱講座の続編

 

前回の記事はこちら

強くなるレッスン(石の強弱)

 

  弱い石の扱い方

 
問題図・黒番

問題図・黒番

前回に取り上げた対局の序盤です。

弱い石は作らないようにしたほうが良いですが、実戦ではうまくいくことばかりではありません。

それでは問題図の▲二子のように弱い石ができたときはどうするか。

前回は「弱い石から動け」という大事な格言を紹介しましたが……。

問題図は黒番で、A と B の候補手を用意しました。

まずは着手を決める前に行うべきは「石の強弱の状況判断」でしたよね。

状況判断をしてから石の方向を考える癖をつけましょう。

 

  まずは石の強弱を判断する

 
1図・白のほうが圧倒的に強い

1図・白のほうが圧倒的に強い

早速、石の強弱を判断してみましょう。

黒のほうは▲二子が弱いことは、誰の目で見ても明らかですね。

対して白はどうでしょうか。

△二子はそれほど強いとは言えないものの、左辺から下辺にかけての白一団がとても強いです。

左辺では、黒が不利な戦いになることは間違いありません。

 

  弱すぎる石は捨てることも考える

 
2図・捨て石作戦、上辺黒を大模様に

2図・捨て石作戦、上辺黒を大模様に

黒1 と弱い石(黒二子)を捨てる方針を採ります。

白2 からわざと取らせて、上辺黒模様拡大のための「捨て石」となってもらいます。

どうしても捨てたくない石に対しては「弱い石から動け」という格言を徹底するよりありませんが、この局面のように捨てても大きな影響のない石であれば、思い切って捨てる手も考えられます。

この黒二子を助けたいなら、こうなる前に「弱い石から動け」を実践すべきでした。

黒5 まで進んで上辺の黒模様も拡大し、捨て石作戦は成功しています。

 

  動き出すのは重くて苦労する

 
3図・弱い石を逃げたいが重い

3図・弱い石を逃げたいが重い

黒1(B)と弱い石から動きたくなりますが、白8 まで進んでも黒がうまくいったとは言えません。

左上の黒は封鎖されていますし、左辺の黒も棒石のようになり、依然として弱いままです。

今後は白からの攻めが予想され、黒の心配が尽きません。

これも黒二子を無理に動き出したことが原因です。

 

  まとめ

 
「弱い石から動け」…弱くなる前に動くのがベスト
「捨て石」…弱くなり過ぎた石は、重くなる前に捨てる選択肢もある
 

  永代囲碁塾のレッスン

 

永代囲碁塾では「技術面」だけでなく、このような「基礎的な考え方」を中心に指導しています。

基礎がしっかりしていないと、技術面の勉強をしても効果を発揮しにくいでしょう。

まずは永代囲碁塾で基礎から学ぶことをお勧めします。

永代囲碁塾オンラインレッスン

永代囲碁塾の教室

 

  知識だけでは役に立たない

 

囲碁で一番大事なのは石の強弱です。

「大場より急場」という大事な格言がありますよね。

急場は石の強弱によって決まることから、石の強弱が最も大事だと分かります。

勉強熱心な方は格言などをよく知っています。

しかし、「知っている=知識」というだけであって使い方が分かっていないと、とてももったいないことになってしまいます。

「知識+応用力」鬼に金棒なのですが、応用力がなかったら立派な知識があったとしても「猫に小判」にしかなりません。

「大場より急場」「強い石から動くな」「弱い石から動け」などなど立派な格言はありますが、どれも石の強弱が分かっていないと使えないものばかりなのです。

まずは石の強弱を判断するところから始めましょう。

 

  石の強弱を判断する

 
問題図・黒番

問題図・黒番

実際のレッスンでの局面(五子局)です。

白が△と打ったところですが、黒番でどのように対応するかを考えましょう。

黒はA〜Cで用意しましたが、ここで注意。

分岐点に差し掛かった場合は、着手を決める前に必ず石の強弱の判断」をしましょう。

この状況判断を行うことで簡単に棋力アップできるのでお勧めです。

特に知識をしっかりと持っている方は、適宜の状況判断をすることによって、「鬼に金棒」になるというのは前述のとおりです。

 

  一番弱い石は?

 
▲の一団が一番弱い

▲の一団が一番弱い

A〜Cの近くの石を状況判断してみます。

黒Aの近くの左上の黒の一団は心配する必要もなく、強い石です。

黒Bの近くの×一子は弱い石ではないけれど、ほっておきすぎると心配になるという感じです。

黒Cの近くの▲一団は、少し攻められただけですぐに心配になるような弱い石です。

この状況判断をするだけで、もうどの方面に向かうかは一目瞭然ですよね。

「強い石から動くな」、「弱い石から動け」でしたよね。

 

  弱い石から動く

 
弱い▲から動く

弱い▲から動く

黒1(C)が正解です。

弱い▲一団と、ほっておくと心配な×一子の連携を持てば、もう心配ありません。

あとは気兼ねなく攻め放題となります。

白の一団を攻めているうちに、右辺の黒模様も大きな実利化が期待できる展開です。

 

  強い石から動くな

 
左上黒の強い石から動くと...

左上黒の強い石から動くと…

黒1(A)と3は、なんの心配もない強い石から動いてしまいました。

対して白には2、4と、黒の弱い石の方向を動かれます。

おかげで黒5、7と、ただツナがるだけの価値が小さい手を打たされてしまいます。

その隙に白は8まで右辺で黒地化を防ぎつつ、逆に立派な白地を構えることができます。

黒の大失敗です。

 

  右上黒は急ぐ必要のない石

 
無難な展開

無難な展開

黒1(B)はそんなに悪くないところではありますが、黒Cには劣ります。

黒9までお互いに無難な進行です。

黒が悪いわけではありませんが、チャンスを逃したといったところでしょうか。

 

  まとめ・全ては石の強弱から

 

このように石の強弱が分かれば、あとは格言に従って動くだけです。

まずは着手を考えるのではなくて、着手を決めるための状況判断をする癖をつけるだけで、大きな棋力アップが望めますので実践してみてください。

 

  永代囲碁塾のレッスン

 

永代囲碁塾では「技術面」だけではなく、このような「基礎的な考え方」を中心に指導しています。

基礎がしっかりとしていないと、技術面の勉強をしても効果が発揮しにくいでしょう。

まずは永代囲碁塾で基礎から学ぶことをお勧めします。

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  前回の記事

 

強くなるレッスン(有段者編)

この記事では「利かし」「持ち込み」について講座を行いました。

今回はもっと分かりやすい図が実際のレッスンで出てきたので、紹介したいと思います。

 

  テーマ図・利かしか持ち込みか

 
テーマ図

テーマ図

黒番です。

上辺白の陣地が舞台です。

 

  下(隅や辺)からは持ち込み

 
持ち込み

持ち込み

黒1、3と侵入したとします。

黒1と白2は、黒1が白2に対して下(辺)から動いています。

この黒1を取られてしまうと「持ち込み」です。

黒3も同様となります。

 

  以降は持ち込みではない

 
損得なし

損得なし

続いて黒5から白14まで、黒は動いて取られてしまいました。

しかし、黒5から黒13までの動きに関しては持ち込みではありません。

黒も白も、白の陣地内で動いています。

白の陣地内であれば、お互いに損得なしとなります。

結果的に言うと、黒1と3は持ち込みなので、黒は「二手分の持ち込み」ということになります。

この「何手分の持ち込みか」というのは損失の大事な判断基準になりますので、しっかりと把握したいところです。

 

  上(中央)からは利かし

 
利かし

利かし

黒1と白2の交換は黒1が上(中央)からなので「利かし」です。

打ち込みが成功しないと分かった今では、黒1と白2の交換を目指すべきところです。

できれば、続いて黒Aも利かしたいところですが、黒Aに対して白は受けてくれないでしょう。

 

  まとめ

 

上辺が白地という仮定でまとめます。

上からの交換は「利かし」

下から打って取られたら「持ち込み」

これに尽きます。

下から打って生きることができたら大戦果ですが、そううまくいかないことも多いです。

そういうときは、さっと上から利かしてしまいましょう。

ただ、打ち込みが残っている場合に、上からさっと利かしてしまうと「味消し」となって損します。

このことから「相手の陣地が確定地かどうか」も大事な判断基準になります。

確定地かどうかの判断基準も、またのちほど説明したいと思います。

 

  永代囲碁塾のレッスン

 

囲碁教室・レッスン

オンラインレッスン

2025年4月29日

永代家創作詰碁1の解答

By igosalon

  創作詰碁1(問題・黒番)

 

問題図

問題図

前回の記事はこちら

永代家創作詰碁始めます

  解答

 

初手は予想しやすいですが、白の抵抗をしっかりと読んでいきましょうね。

「できた!」と思っても落とし穴があったり、他にも良い答えがあったり…。

ましてや、それが実戦だったらショックは大きいですよね。

後悔のないように、丁寧に読む癖をつけましょう。

初手からの変化

正解図1・アタリにツガずに返し技

黒1のハネが正解です。

白の抵抗ですが、まずは白2の「切りながらアタリ」を読んでいきましょう。

「切りながらアタリ」は接近戦において、大きな効果を持ちます。

黒は、白2の切りでアタリにされましたが、守ってはいけません。

黒3とアテ返して、眼形を作るのが大事な返し技です。

黒の返し技

正解図1の続き・捨て石が大成功!

白4の取りは絶対で、黒5のアタリが利きになります。

これで黒は次に「抜きと眼形確保(1の右)を見合い」にすることができて、二眼生きとなりました。

黒5のアタリが利くことを読めているかどうかが、今回のポイントです。

黒三子の抜き跡なので、分かりづらいですよね。

丁寧に読んでいきましょう。

しかし、これで「できたー!」と喜んで読みをやめてはいけません。

白の他の抵抗も確認していきます。

  別の変化

 

別の変化図

正解図2・セキ生きの変化

黒1に白2と、別の抵抗をしてみます。

白2の場所が正解図1では急所でしたからね。

しかし、これには黒3ともう一つの急所に打ちます。

切りながらアタリを防ぐための黒3ですよね。

白4には黒5でセキ生きになったことを確認してください。

黒は中手になりそうだったので、不安もあるかと思いますが、しっかりと確認していきましょう。

以上の二通りは読んでおきたいですね。

  読みは「三手を三通り」

 

長男には常々「いつも三手を三通り読みなさい」と指導してます。

ただ、ぱっと読んでうまくいってしまったら、それで満足してしまいますよね。

しかし、うまくいっているときこそ要注意。

そういうときには「うまくいかなかった側は、打ち方を変えて読む」

これが大事で「詰碁の本質」です。

これをやり出すとエンドレス(うまくいかない側が交互に変わる)になってしまうのですが、読み続けることによって、読みの精度が上がっています。

ご自分のレベルに合わせて少しずつステップアップしていきましょう。

  詰碁掲示板を作りたい

 

詰碁は一人でやるとなかなか辛いものがあるので、このサイトの中にみんなで詰碁が解ける掲示板を作りたいなぁと考えています。

みんなでやれば、辛い詰碁も楽しくできるのではないでしょうか。

これから頑張って作ります(笑)

2025年4月28日

永代家創作詰碁を始めます

By igosalon
 

  きっかけは読みの問題

 

長男は一直線の読みはなかなかですが、あまりにも雑すぎるというのは昔からの課題です。

雑すぎるというよりも、そもそも読んでいないことが多いです……。

そんな長男に読みの練習をメインに「そろそろ自分で詰碁を作ったらどうか?」と提案をしました。

普通の詰碁とは違って、答えが本当にあるかどうか分からないので、全ての読みを徹底的に確認しないといけません。

さらには「答えがあった!」と思っても今度は2通りの解答がないかというのも確認しなければいけません。

答えがないのは論外ですが、答えが2つあっても失題(問題になっていない)です。

とにかく読む、読む、読むの連続です。

そして、実際にやらせてみたところ、今のところは楽しそうにやっています。

楽しいならこれ以上良いことはないということで、しばらく様子を見ていこうかと思います。

 

  長男の創作詰碁

 
長男の創作詰碁

「黒番」(5分で初段)

初手の黒は簡単ですが、白の2手目は2通りは読んでもらいたいですね。

解答はまたのちほど。

すでに他にも何問かできています。

少しずつ紹介していきますね。

 

  お父ちゃんも創作詰碁やってました

 

院生時代の話になりますが、私もかなり創作詰碁をやっていました。

創作詰碁を作るには色々とコツがあります。

簡単に教えられるのは配石のずらし方ですかね。

そのあたりは年の功ということで、長男が作ったもので惜しそうな問題は、お父ちゃんが改良を加えて問題完成させたりしました。

そんなこんなで最近は長男が創作詰碁をしていると、一緒になってやってしまい、時間が溶ける、溶ける……。

お父ちゃんが仕事をほったらかしにして(?)作った詰碁もそのうち紹介します(笑)

そして「永代家創作詰碁の出版」を目指します!(ただの勉強では終わらせない商売魂)

 

  囲碁教室での講義

 

今回は武蔵小杉で行った教室の講義を紹介します。

内容は級位者向けとなります。

前回の有段者向けの記事はこちら↓

強くなるレッスン(有段者編)

 

  広いところへ打つ(判断方法)

 
テーマ図(白番)

テーマ図(白番)

基本的な考え方を学ぶだけなので、テーマ図の手数でも十分です。

白番でA〜Dを候補にしました。

すべて星にしたのは、同じような場所だけど「周りの状況によって意味が変わってくる」ことを説明したいからです。

これを見て、どこに打ちたいと思いますか?

今回は正解がここ!というのではなくて、考え方を学んでもらいます。

 

  優先順位の大前提

 

「大場」

陣地や勢力が広く取れそうな場所。

序盤(布石)では、大場の数は多く、そこまで緊急性は高くない。

「急場」

戦いが起きており、緊急性の高い場所。

布石終わり〜中盤の戦い(接近戦)に出てくることが多く、お互いに最優先する。

「大場より急場」

この格言が囲碁においていちばん大事な考え方です。

下記のように戦いに関することが多いです。

・弱い石を攻める・守る

・強い石の近くに打たない、相手を強い石の近くへ追い込む

今回のテーマでは急場がありませんので、大場の方向性をどのように考えるかだけを学びます。

 

  広さは間を数える

 
1図

Aの左辺・・・白2と白4の間を数えると11間の幅。

Bの下辺・・・白2と黒3の間を数えると11間の幅。

Cの右辺・・・黒3と黒1の間を数えると11間の幅。

Dの上辺・・・白4と黒5の間を数えると10間の幅。

「広さ比べ」

上辺の幅がいちばん狭いので「Dの上辺だけにマイナス要素」があることになります。

 

  陣地は四角形の面積

 
2図

幅が同じときは「高さ」を見ましょう。

高さをどのように考えるかを説明します。

Aの左辺・・・左から見て白2が四線、白4が四線なので、平均して四線。

Bの下辺・・・下から見て白2が四線、黒3が四線なので、平均して四線。

Cの右辺・・・右から見て黒3が四線、黒5が五線なので、平均して四・五線。

Dの上辺・・・上から見て黒5が三線、白4が四線なので、平均して三・五線。

これで「Cの右辺がいちばん高い」ことが分かります。

陣地は四角形の面積と同じなので「幅 × 高さ」で考えましょう。

そうすると「Cの右辺がいちばん大きい陣地になる可能性が高い」のです。(あくまで期待値)

 

  まとめ

 

これらの判断材料は、あくまで一つの材料にすぎません。

実戦では、さまざまな基本的な考え方をもとに材料を洗い出し、総合的に判断することになります。

今回のケースについても、必ず白Cに打つという断定ではなくて「方向性として右辺が中心」になりそうだということで理解していただければと思います。

大事なのは知識ではなくて「知識をどう使うかという応用力ですからね。

 

  「次回予告」基本的な考え方が大事

 

次回は盤上の技術面ではなくて、考え方を説明します。

勝率を上げるためには、様々な基本的な考え方をマスターしていくのが、いちばんの近道です。

永代囲碁塾
永代囲碁塾

  さまざまな指導方法

 

永代囲碁塾では棋力アップのためにさまざまなレッスン方法があります。

・囲碁教室(対面)

・個人レッスン・グループレッスン(対面)

・オンライン囲碁レッスン

今回は「出張個人レッスン」での指導内容をご紹介します。

(内容は有段者向け)

  テーマ「利かしか持ち込みか」

 
テーマ図

テーマ図

「利かし」

相手に受けを強要して先手を取る。
その先手の交換が得になるときの表現。

「持ち込み」

相手の陣地内に入っていき、受けてもらえずに「上から」丸ごと取られてしまう。
パスをするのと同じくらいの損失。

「先手」

たとえば、黒の打った手に対して白がその近くに受けること。
黒白ともに同じ手数を費やしていることが前提。
一手ずつの交換とはかぎらない。

文章だけでは分かりにくいので実際に盤面を見ていきましょう。

前提として、テーマ図で白Aなどの打ち込みは無理で、右辺は確定地ということにします。

  利かしのケース

 
利かしの例

1図・利かしの例

1図、白1から黒4の先手の交換は 「利かし」 です。

右辺への打ち込みはないという前提なので、右辺をさらに固めても何も損にはなりません。

仮にのちに黒6と取られても気にする必要はありません。

白1から黒4は利かし終わった石なので、もともと盤上になかったものと考えてもいいくらいなのです。

白1、3の存在が 「ないよりはあったほうがいい」 という 「損はなく得でしかない」 という状況が利かしとなる根拠です。

実際には白1、3は今後の展開にて、なにかと役に立つことが多いでしょう。

  持ち込みのケース

 
持ち込みの例

2図・持ち込みの例

↑2図、白1から黒4の交換は先手ですが 「持ち込み」 です。

↓3図、テーマ図で白がパスをして、本図の黒1と打たれてしまったくらいの損失です。

3図 白がパスをして黒1

3図・白がパスをして黒1に打たれたのと同じ

囲碁でパスは、終局以外でほとんどあらわれないので、そのひどさの度合いは伝わるかと思います。

  判断方法

 

今回のケースでの「利かしか持ち込みか」の判断は簡単です。

白の消しに対して、黒が 「上(中央)」「下(辺や隅)」 のどちらから受けたかの違いです。

黒が下に受けてくれたら利かし、黒が上からきて取られたら持ち込みです。

持ち込みのケースは、受けてくれずに反撃されて取られてしまうことが多いでしょう。

(あとは相手の陣地内に突入したけど、パスされても取られた場合とか)

  永代囲碁塾の指導方針

 

囲碁は基本的に全く同じ配石の局面はほとんど表れません。

毎回、配石が微妙に違います。

このような状況なので、部分的に形を暗記してもうまくいかないことが多いです。

部分的な知識よりも、知識を生かす 応用力 のほうが大事になります。

この応用力を培うために大事なのは、本質的な 考え方 をしっかりと理解しておくことです。

本質的な考え方を理解しておけば、ケースバイケースで局面ごとに対応することができます。

でも、みなさんは本質的な考え方は難しいと思っていたりしませんか?

実は考え方というのは基礎的なものがほとんどで、反復練習で身につけられるものばかりです。

そして、覚えてしまえば 意外と簡単だったな と思えるようなことが多いでしょう。

この考え方は子どもには向いていない指導方法なので、理屈で理解していく大人にはぴったりの指導方法です。

(子どもには対しては子どもに合う、別の指導方法をします)

棋力の伸び悩みを感じている方は、ぜひ永代囲碁塾でレッスンを受けてみてください。

棋力向上のきっかけ作りに、全力でサポートさせていただきます。

永代囲碁塾の教室・レッスン

永代囲碁塾のオンラインレッスン

13路対局は40局目くらい?

えー、次男の更新がまたまた空いてしまいました(笑)

調べてみると3週間近く…(遠い目)

平均すると1日1局くらいは打っているような気がするので、累計で13路は40局くらい打ったでしょうか。

相手の石を取るのはとても上手ですが、相手のほうばかり見て、まだ自分の石のアタリには気付けないような状況です。

子供なら誰しもが通る道ですね(笑)

【問題・黒先】ダメヅマリを狙う

実戦でこのような局面になりました。

黒番でダメヅマリを狙うといったらあそこですよね。

次男はすぐに黒1に置きました。

これを見てお父ちゃんは「石を置かないで分かるなんてこの子は天才か!?」と思いました。

お父ちゃん「黒1に白Aと打ったらどうするの?」

次男「黒Bで取るよ!」

お父ちゃんは「ますます天才か!」と思いました。

お父ちゃん「じゃあ、黒1に白Bと打ったらどうするの?」

お父ちゃん(さっきのができたんだから、これも簡単にクリアするだろう…)

次男「黒Aに打ったら反則負けになっちゃうか!?」

……。

お父ちゃん「ずこ〜!!」

さっきまで天才だと思っていたのに10秒くらいでひっくり返りました(笑)

しかし、3手くらいは石のイメージもできているし、着手禁止点も分かるようになってきたし、これくらいでも十分に天才か!

黒1と打った手をノータイムで打ったのも、黒からAやBに打つと罠にはまって取られちゃうということを(きっと)考えたのでしょうね。

そうだとしたら、なかなかの頭の回転の速さです。

そうだ、そうだ。

次男はやっぱり天才だったんだ。

…。

こうやって親バカは形成されていきます(笑)

トビカケ定石後の三々は難しい

今回は詰碁がとても絡んでくるので、どうしても難しくなってしまいます。

全てを解説するのは大変なので、ざーと変化図を並べるだけにします。

流し読みするだけでも十分かと思われますので、お気軽にどうぞー。

こういうのを見ると、一題につき解説図が10ページずつあるような詰碁集があるといいですよね!

問題数より中身で勝負みたいな!

時間が空いたら試しに作ってみようかな。

問題数100問、ページ数1,000ページ!(笑)

トビカケ定石後の三々は結構生きる

白1の三々で中々死にません。

白11が無難で、白は次に12と13を見合いにしっかりと生きます。

トビカケ定石後の三々(2)

読みに自信がある人は白11で欲張りましょう。

白7の捨て石のおかげで生きています。

トビカケ定石後の三々(3)

(2)で捨て石のおかげとありましたが、本図のように捨て石をしないと…。

黒14で部分的には死んでいます。

ただ、この局面では白Aがあるのでまだ何とかなりそうですが…。

トビカケ定石後の三々(4)

実はこんな手もあります。

これをマスターしたのであれば、一番地がお得なのでお勧めです。

トビカケ定石後の三々(5)

黒2のオサエもやっておきます。

白11までが相場の生きです。

トビカケ定石後の三々(6)

黒4からの変化も必須ですね。

白11までが相場の生きです。

トビカケ定石後の三々(7)

黒10で殺しにくることも考えられます。

そのときは白23まで。

難解ですね…。

詰碁が絡むとどうしてもこうなりますね…。

頑張ってください!

トビカケ定石後の流れ

黒45〜49では隅に三々が残っていることが分かりました。

この手の意味は黒地を増やしたわけではなくて、上辺の黒と右上の黒を連絡させたことに意味があります。

そういう意味があるというのを分かったうえで打たないと、三々に入られて「あれ…?」ということになりますのでご注意を〜。

これでトビカケ定石シリーズはおしまい。

前回のトビカケ定石の解説はこちら↓

トビカケ定石 ←クリック

その後の方向感覚は大事

前回の解説でトビカケ定石はバッチリですよね!?

ということでその後の解説にいきたいと思います。

白18までのトビカケ定石は、黒に実利を与えた代わりに、素晴らしい白の厚みを築くことができました。

この後の展開はこの厚みを意識しながら打ち進めることになります。

ワリ打ちには厚みへ追い込む

実戦の黒19への打ち込みに対しては白20のほうからツメるのが正しい方向です。

上辺の厚みへ追いやるイメージを持ちます。

本図のように白1のほうからツメるのは、厚みから動いていることになってしまいます。

白1と厚みが重複してしまいますね。

黒6までの定石などが予想されますが、このワカレは白が甘いでしょう。

厚みのほうから動くと確実に陣地が取れて、安心感があります。

ただ、

安心感=堅すぎて効率が悪い

ということにもなりかねないのです。

何事もバランスが大事ということですね。

私はこの安心感を得たいがために、堅く打ちすぎることを「セコムの二重契約」と表現します(笑)

同じ警備会社に料金を二度払っても意味がありません。

せめてセコムとALSOKなど、違う警備

会社とそれぞれで契約しましょう(笑)

やっぱり厚みのほうから打っては駄目よ

実戦の白42もポイントです。

黒の二間ビラキに対して、左右から詰め寄ることで、中央へ向かわせるように誘導します。

黒は厚みのほうへ向かう。

白は黒の根拠を奪いながら、隅の実利をガッチリ。

これが目指すべき方向性です。

本図の白1から打つのは、黒に喜んで2と打たれます。

これは白の気分が良いように見えますが、実際はその反対です。

白が厚みのほうから動いているのに対し、黒は根拠を得ながら実利を稼ぐ&白の実利を奪っています。

黒にとってこんなに嬉しい展開はありません。

白のこの攻め方は、黒に辺で生かしてあげる代わりに中央を白がいただくよという交換条件なのです。

この交換条件で黒が得をしたということをしっかりと感じ取りましょう。

ふー、長くなったので、今回はここまで。

次回こそはトビカケ定石後の三々の解説にいきます(笑)

金曜教室(永代塾囲碁サロン)

金曜教室 ←詳細はこちら

毎週金曜日の13時から16時ごろまで、武蔵小杉の永代塾囲碁サロンにて教室をしています。
内容は下記のとおりです。
①講義(約30分)
テーマ別での問題形式が中心です。
少ない言葉で分かりやすく説明するをモットーに教えています。
②多面打ち指導碁
希望者には棋譜を採っておき、メールにて棋譜添削もしています。
③宿題
希望者には詰碁などもメールで送らせていただいています。
上記のようにサービスは本当に充実していると思います。
是非、一度遊びにきてみませんか?
明るくアットホームな雰囲気の教室ですので、お気軽にお問い合わせください。