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・ アマ囲碁界特集「 第8回 SGW杯 中庸戦 大盤解説会 」
・ 海外囲碁通信 ※今回はお休み
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2025年10月からNHK『囲碁フォーカス』の講師を務めている「盤上の冒険王」こと山下敬吾九段。
七大タイトルの獲得経験がある棋士が講師をするのは初めてではないでしょうか。
ここで山下敬吾九段の実績を紹介しましょう。
実績
・棋聖・・・5期
・名人・・・2期
・本因坊・・2期
・王座・・・2期
・天元・・・2期
・碁聖・・・1期
七大タイトルの獲得数はなんと14期!!
特に棋聖は5期と突出してますね。
たしかに「棋聖男」というイメージがあります。
そして、棋風は皆さんご存知のとおりで、盤上の冒険王です!(笑)
みんながやってるAI流はやりません。
我が道を行くスタイルですね。
まぁ、昔から天元戦では初手天元に打ってみたり、碁聖戦では初手5の五に打ってみたりと自由に打っておりました。
それでもけっこう勝っていましたが、そのうち辞めてしまいました。
しばらくして「なぜやめたのか?」という問いに「あまり勝てなかったから」と素直に話していたのには好感が持てました(笑)
NHK『囲碁フォーカス』を観ている方は薄々お気づきかもしれません。
言葉の端々に毒舌さが出ていることを・・・(笑)
(他人の批判をする毒舌ではなくて、ユーモアを交えた毒舌だということをフォローさせていただきます)
真面目そうな性格なので毒舌キャラなどイメージが湧かないかもしれませんが、けっこうお茶目なことを言っています。
その証拠にイベントで挨拶をした際には、大体がまず真面目な話をしてから、その後に少し笑いを取るような話をしてくれます。
そんな感じでお話も上手なんですよね〜。
少年少女囲碁大会の閉会式で挨拶をしていた際には、とても心に残るようなお話をしてくれました。
山下九段の著書にマイナビ出版から下記の二冊があります。
「 出る順で学ぶ 実戦死活 」←(Amazon)
「 出る順で学ぶ 実戦手筋 」 ←(Kindle版)
実はこの二冊の構成を担当させてもらっています。
もう10年ほど前の話になりますが、当時の山下九段はタイトル戦への出場で忙しい時期でした。
その合間をぬって死活や手筋のチェックをしてくれました。
当時のマイナビは、少し打ち合わせ回数が多いという感じがありましたが、山下九段の場合は特別に顔合わせはなし!
原稿を送りあってやりとりをしたものでした。
それでも、問題のチェックをとても丁寧にしてくださり、私が気づかないようなところをきちんと発見してくれたりもしました。
とても真面目な先生なんだなという印象です。
これは本の出版よりもさらに前となりますが、実は山下九段と一回だけ対局したことがあります。
それは当時のケーブルテレビ杯で全国大会に出場した際に、当時の竜星だった山下九段が審判長でした。
その山下九段が1、2回戦あたりで負けた参加者に希望制で、四面打ちの指導碁をしてくれるというサービスがあったのです。
私は院生を辞めて、ただの囲碁民にはなっていたのですが、指導碁などの貴重な機会は一般の囲碁ファンに譲るようにしていました。
でも、そのときだけは、なぜ指導碁を申し込んだかと言いますと・・・。
同じ大会に強い小学生男子がいました。
普通に抽選すると当選者は4人なので、なかなかの倍率です。
まぁ、当たる可能性は低いけど、当たったらその小学生にでも譲ってあげようという親切心がありました。
そうしたらその親切心が報われたのか、見事に当選してしまったのです。
さぁ、小学生に譲ってあげようと思って周りを見渡してみるも、その子はいません。
もう帰ってしまったのです。
これには、うーん、困った。
悩みましたが、まぁ全国大会に出るような大人のガチ勢に譲ってもか・・・。
ということで、記念に打たせてもらうことにしたのです(笑)
山下九段を4人でずらっと囲っての指導碁。
周りの3人が手合いを決めていて、皆さん三子置いてました。
それを横で見ていた私は「えー、三子!?」と思いました。
どうしようかなと少し悩みましたが、空気が読めない私は「勉強のために先番でお願いします」と言いました!
そのときに山下九段は一瞬、顔がぴくっとしたような、しなかったような・・・(笑)
まぁ、私が先番にした理由は「3子置いて負けたら恥ずかしいな」ということです。
決して「3子も置くなんてとんでもない!」という前向きな精神ではありません。
四面打ちですし、勝つ可能性のほうがもちろん高いとは思います。
でも、相手は超一流のタイトルホルダー。
負けることもかなりあると思います。
それなら「先で負けたほうがいいな」という打算あっての後ろ向きチョイスです。
そんな考えを知る由もない山下九段は「これは負けるわけにはいかない」と思ったそうです。
小田が決勝放送の記録係をしていたか何かの縁で、その後の打ち上げに参加させてもらったのですが、山下九段はこの置き石設定を「少し生意気だな」という雰囲気で、毒舌ながらもユーモアを交えて話してくれました。(表現が難しいですが、一同大爆笑していたので雰囲気を感じ取ってください)
実は115手目までは互先という設定だとしても、形勢は互角近くに頑張っているのです!
しかし、結果は白10目勝ち。
ここから15目ほどやられたという計算ですね。
山下竜星おそるべし・・・(笑)
記録が115手目までしか残っていないのですが、それもそのはず。
私の脳がこの先の手順は記憶をシャットアウトしたようです。
辛いことが起こると、脳が安全を確保するために記憶を遮断することがあると言いますからね。
うん、参りました。
まだ院生時代に聞いた山下九段の伝説は色々とあるのですが、今回はここまでで。
またの機会にお話します。
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