最近、野狐三段クラスの方の数名がレッスンを受けてくれています。
そのクラスの方が私のレッスンを受けるということは、目標となるところは野狐五段!
五段というと俗にいう高段者になります。
さらに野狐などネット碁の棋力は日本の碁会所よりはだいぶ厳しいので、野狐五段はどこにいっても恥ずかしくないような「名実ともに五段」というところです。
格好良いですよね〜!
そして、そういう方々が共通して悩んでいるところが「勝負所の嗅覚」です。
勝負どころでチャンスを逃してしまうという話はよく聞くのですが、その前に勝負所に気付いていないことが多いように感じます。
人間は一局全てにフルパワーを使って「ヨミ」を入れることはしません。
普段は感覚などで気軽に打って、勝負所がきたら一気にギアを上げてヨミに入る。
これが人間としては自然な行動です。
それなのに、勝負所に気付かなかったら…?
勝負を分けるような場面でも、大してヨミを入れずに気軽に打ってしまうことになります。
それでは勝率が伸びないのも当たり前です。
その気になれば、詰碁や手筋の本は書店やネットなどで山ほど手に入ります。
努力家の方なら、たくさんの囲碁本を読んで勉強してきたことでしょう。
とても基礎能力はアップしていることと思います。
しかし、残念なことに基礎能力がアップしていても使い所が分からないままに負けているという悲劇が、よく起きているのです。
高段者には、勝負所に気づく「嗅覚」と、気づいた場所を読み切る「ヨミ(量と正確さ)」の両方が必要です。
上記で述べたように、どちらか一方だけに優れている方はけっこういるので、そういう方は足りない部分を補強する必要があります。
そういうときは永代囲碁塾にお任せください!(笑)

高段者になると、手が残っている場所や石の形に何かありそうだと「違和感」を覚えるようになります。これは、詰碁や手筋、石の形を学び、さまざまなパターンを経験することで育つ感覚です。
それが「勝負所の嗅覚」なのだと思います。
高段者になったから、違和感を感じるようになるのではありません。
違和感に気づけるようになったから、高段者になれるのです。
なんだかどちらも同じように聞こえますが、上達には順番というものが大事なんですよね。
小学校が1年から6年まで授業のカリキュラムが決まっているように、囲碁も高段者になるためには、級位者から始まり、有段者→高段者と学ぶ内容の順番はとても大事なのです。
【 白番 】有段者〜高段者向け
黒1と右上隅の黒を補強したところです。
黒1は白四子を攻めながら右上隅も守る。
一石二鳥の好手のように見えます。
しかし、黒1には隙が残っていました。
この形を見て、違和感を感じた人は高段者の資格ありの人でしょう!
(「勝負所の嗅覚」と「ヨミ」は別問題なところもあるので何とも言えないところもありますが)
ヒントは黒1がくる前に、白は何を狙っていたのでしょうか?
黒1を外して考えてみましょう。
問題図だけでは違和感を感じられなくても、実戦の進行では気付ける場合もあります。
これも石の流れによる違和感で、違和感を感じる材料の一つです。
9月25日〜27日、愛知県名古屋市で「世界ペア碁最強位戦2026」が行われました。
日本、中国、韓国、中華台北からトップ棋士8ペアが出場しました。
日本か代表は「上野梨紗四段・佐田篤史七段ペア」、「上野愛咲美六段・井山裕太九段ペア」、「藤沢里菜七段・一力遼九段ペア」の3組です。
その中で決勝まで勝ち上がった藤沢・一力ペアが、中華台北の楊子萱六段・許皓鋐九段ペアに白番中押し勝ち。
見事に「世界ペア碁最強位」の座を獲得しました!

大会は4ペアずつ二つのグループに分かれて予選を行い、各グループの上位2ペアが決勝トーナメントへ進めます。
藤沢・一力ペアは、初戦に中国の周泓余七段・丁浩九段ペアに白番中押し勝ち。
続く韓国の金恩持九段・申旻埈九段ペアにも、白番中押し勝ちを収めました。
世界トップクラスの棋士がそろうグループで2連勝。
予選3回戦を待たずに、決勝トーナメント進出を決めました。
準決勝の相手は、上野愛咲美六段・井山裕太九段ペアでした。
世界大会の準決勝で、日本を代表する二組が激突。
この対局は藤沢・一力ペアが白番中押し勝ちで制し、決勝へ進出しました。
個人戦でも熱い戦いばかりをしている4人ですが、ペア戦でも熱い戦いでしたね!
決勝の相手は、中華台北の楊子萱六段・許皓鋐九段ペアです。
楊・許ペアは予選を突破すると、準決勝で中国の於之莹八段・王星昊九段ペアに黒番時間切れ勝ち。
優勝候補を破って決勝へ進んできました。
その楊・許ペアを相手に、藤沢・一力ペアが白番中押し勝ち。
予選で2勝、準決勝と決勝でも勝利し、4戦全勝での完全優勝となりました。
しかも、4局とも白番での勝利です。
日本、中国、韓国、中華台北のトップ棋士が集まった世界大会で、負けなしの優勝。
文句なしの世界最強ペアですね!
9月期の院生研修は、いよいよ最終週を迎えました。
第3週を終えた時点で、斗真は通算12勝8敗の暫定4位。
第3週は1勝5敗と大きく崩れ、Bクラス昇格圏内から外れていました。
おそらく、Bクラスへ昇格できるのは3位まで。
最終週は一つでも多く勝ち星を重ねなければいけません。
1日目の結果は2勝1敗。
斗真より院生順位が下の院生に敗れたものの、何とか2勝を挙げてまとめました。
そして、この日は上位陣がこぞって敗れる、稀に見る大混戦となりました。
斗真は2勝1敗でしたが、上位陣がそろって星を落としたことで暫定2位に浮上。
一方で、院生順位1位の子は暫定1位を守り、そのまま独走する形となりました。
最終日を前に、斗真は再びBクラス昇格圏内へ戻ってきました。

院生研修の最終週1日目と同じ日には、並行して行われていたプロ試験の統合予選も終了しました。
通過者は6人。
その内訳は、外来受験者が4人全員の通過、院生Bクラスが2人でした。
今年の外来組は、かなり強そうですね。
この結果は、Cクラスの昇格争いにも関係してきます。
院生Bクラスから多くの通過者が出れば、その分だけ来月のBクラスに空きが生まれ、Cクラスからの昇格枠が増える可能性がありました。
しかし、今回は外来受験者が4枠を占め、院生Bクラスからの通過者は2人。
そのため、Cクラスからの昇格人数も大幅には増えず、おそらく通常どおり3位までに入らなければ昇格できない状況でした。
斗真は暫定2位に浮上したものの、まだ安心はできません。
Bクラス昇格を決めるためには、最終日もしっかりと勝ち星を重ねる必要があります。
最終日の結果は、3勝1敗でした。
この日は、最終的に3位となった院生との直接対決にも勝利。
勝負所をまとめ、暫定2位の座を守りました。
これで最終週は5勝2敗。
9月期の通算成績は17勝10敗となり、Cクラス2位で終了しました。
好調なときには全勝し、不調なときにも全敗しない。
前回の記事では、その大切さについて書きました。
第3週の1勝5敗は大きな痛手でしたが、最終週には何とか立て直して結果を残すことができました。
来月はプロ試験の関係もあり、Bクラス7位からのスタートとなります。
7月期以来のBクラス。
今度こそしっかりと勝ち星を重ねて、初のBクラス残留を達成してほしいですね。
当時は「ヒカルの碁」でも出てきたように、プロ試験の統合予選は5局打ち、3勝すれば通過というシステムでした。
通過順位による優劣はなく、本戦も全員が同じ条件からのスタートです。
しかし、現在はそれ以前から採用されていた順位制度に戻っています。
現在の制度では、院生順位を持っている院生組が明らかに有利です。
外来組は、どの院生と比べても院生組に1勝分のアドバンテージを与えているようなものです。
一度は別の方式を採用しながら、現在の順位制度に戻ったということは、やはり元の制度のほうが良かったと判断されたのでしょうか。
それでは、我々の時代のテスト期間は何だったのか…。
(院生と外来組の入段をかけたプレーオフも目の前で見ましたし…)
これはそのうち、また詳しく書きたいと思っています。(こういうネタが山積みになってきた)
永代囲碁塾では、囲碁の上達に役立つ考え方や講座、詰碁やコラムなどを配信しています。
無料会員登録でご覧いただけます。
永代囲碁塾では棋力向上に最も大事な「 基礎の考え方 」を中心に指導しています。
各種教室・個人出張レッスン実施中。
全国どこからでも参加できるオンライン指導。
近くに囲碁教室がない方にもおすすめ!
ご希望のレッスン内容や日時をご相談ください。
星にカカったあとによく出てくる「ツケノビ定石」と「ツケオサエ定石」があります。
どちらもツケから始まる定石ですが、その後の考え方は正反対です。
ツケノビ定石は、お互いに良い形を作りながら、その働きを競う定石。
反対にツケオサエ定石は、お互いに悪い形を抱えながら、相手により悪い形にしてしまおうという定石です。
今回は二つの定石を石の形から比べてみたいと思います。

黒1と白の星にカカってきた場面です。
白には、図のAからDなどさまざまな打ち方から始まる定石がたくさんあります。
今回は「良い形を競う」と「悪い形を競う」という意味がどういうことかを説明するために、白Dのツケをやってみます。

白2のツケに黒3とハネ、白4のノビは好点(好形)です。
この白2、4の動きをツケノビと言います。
全体的にツケノビで始まる定石ということで「ツケノビ定石」と呼ばれています。
その後、黒5、白6とお互いに自分の形を整えていくのがツケノビ定石です。
黒7まで進むと、上辺で黒の勢力を確保して、黒の陣地も見込めそうです。
反対に白も右上隅はしっかりとしていて、白の陣地も見込めそうです。
黒には黒の良い形があり、白には白の良い形があります。
ツケノビ定石は、お互いに良い形を作り、その働きを競う定石と言えるでしょう。

白2のツケ、黒3のハネに対して、白4とオサえる動きをとって「ツケオサエ定石」と呼ばれています。
このあとは、黒5のアタリに白6とツギ、白の形はアキ三角ができて愚形です。
対する黒は、黒5で気分が良かったのも束の間、白からAとBの切りを狙われています。
ツケノビ定石がお互いに良い形を作る定石なら、このツケオサエ定石は、お互いに何らかの悪い形(傷など)を抱えながら進む定石です。
自分の形をきれいに整え合う定石もあれば、相手にどのような悪い形を残すという定石もある。
なんだかいろんな定石があって面白いですね。
ここでの形はレッスンでよく出てきています。
ツケノビ定石は、お互いに良い形を作りやすい定石ですが、対応を間違えると自分よりも相手により良い形を与えてしまいます。
黒5が遠慮して守りすぎた一手で、白6と絶好形を与えてしまいます。
白には弱点のないカケツギの形のうえに、白地も最大限に獲得できそうです。
白としてはこんなに夢のような形はありません。
レッスンでは定石の意味も説明しながら、なぜ良かったのか、なぜ悪かったのかという本質的なところを理解してもらうようにしています。
意外と定石失敗したあとのことを解説しているものは少ないですよね。
レッスンなら何でもござれですよ!(笑)
ツケノビ定石は、お互いに良い形を競う定石。
ツケオサエ定石は、お互いに悪い形を競う定石です。
同じツケから始まっても、その後に目指しているものは正反対です。
囲碁は相手に勝てば良いゲームです。
相手が良い形でも、それ以上に自分が良い形なら優勢になります。
逆の意味では自分が愚形になったとしても、相手がもっとひどい愚形だったら優勢になれます。
よく「この手は好形だから打った」ということを見かけます。
このように自分の視点だけでは、良い判断だったかどうかはわかりません。
良い形や悪い形にこだわらずに、常に相手の形と比べて優劣をつけていくのが大事です。
なぜこういう説明をしたかと言いますと、レッスンでよく出てくるということもあるのですが…。
単純にどっちが悪い形(にさせるか)かを競うという表現が面白いので、ブログに取り上げてみました(笑)
前回のブログでは、吉川一プロのXへの投稿をきっかけに、私が井山研究会へ参加したときの思い出を紹介しました。
しかし、そもそも、なぜ私が井山研究会へ行くことになったのか。
研究会へ連れていってくれたのは、井澤秋乃五段です。
井澤五段とのご縁は、私が院生時代に暮らしていた「幕張囲碁研修センター」までさかのぼります。
幕張囲碁研修センターは、当時の院生寮です。
ここでは、院生研修手合やプロ試験(採用試験)も行われていました。
私がそこで生活していたころ、女流棋士採用試験が行われました。
東京本院、関西総本部、中部総本部による合同予選が幕張囲碁研修センターで行われ、各地から院生が集まってきたのです。
その中の一人が、現在の井澤秋乃五段でした。
井澤五段は試験期間中の約1か月、院生寮に滞在していました。
ほかにも、中部総本部から現在の金賢貞四段、関西総本部から現在の種村小百合三段が来ていました。
3人とも、当時はまだ院生です。
当時の私は、3人にとって年下の後輩でした。
井澤秋乃五段、金賢貞四段、種村小百合三段。
現在は全員プロ棋士ですが、そのころは所属こそ違っても、同じ院生という立場でした。
年下だった私は、お姉さん方によく可愛がってもらった記憶があります(笑)
院生寮では囲碁の勉強だけでなく、全国各地、そして海外から集まった院生たちと生活をともにします。
院生時代の出会いが、その後の囲碁人生のさまざまな場面につながっていきます。
それから10年ほどの時が流れ、私は阿含杯プロアマオープンに出場するため大阪へ行きました。
大会では九段の棋士に勝利。
そして対局後の打ち上げでは、井澤秋乃五段、種村小百合三段、現在の尹春浩四段、そして私の4人で飲みに行きました。
そのあとにボウリングへ行ったような気もするのですが、少し記憶が曖昧です。
ただ、井澤五段に「たこ焼きを食べたい!」とリクエストして、たこ焼きを食べたような記憶は残っています……(笑)
細かい順番はあまり覚えていませんが、とにかく楽しい打ち上げだったことは間違いありません。
その打ち上げのとき、井澤五段から声をかけてもらいました。
「明日、(井山)研究会があるんやけど、行ってみる?」
まさか、自分が井山研究会へ参加できるとは思っていません。
記憶は少し曖昧ですが、当時は仲間と「starnine」という囲碁関連の会社を立ち上げる準備をしていました。
綱島で子ども囲碁道場から囲碁サロンへと展開して、アクリル碁盤セットの販売などをしていた会社です。
当時はアクリル碁盤と碁石の製作について、現地の工場へ相談に行く予定があったような気がします。
結局、その工場にはお願いしなかったのですが……。
たしか、その用事もあって大阪にもう一泊したような……。
少し記憶は曖昧ですが、時間には余裕がありました。
こうして井澤五段にお誘いいただき、井山研究会へ参加することになったのです。
井山研究会では、恐れ多くも阿含杯で打った二局を井山裕太プロに見ていただきました。
そのときの、明らかに住む世界が違うと感じた体験は、Xの投稿にてご確認ください。
私も似たような経験が…。
— 永代和盛(永代囲碁塾) (@nagayojyuku) September 23, 2026
阿含杯プロアマオープンに大阪で出場したとき、対局の翌日でしたが、井沢秋乃プロに井山研究会へ連れていっていただきました。そして、恐れ多くも井山さんの目の前で阿含杯の碁を二局も見ていただきました。… https://t.co/EGthNpouFE
もし幕張囲碁研修センターで井澤五段たちと一緒に過ごしていなければ、阿含杯の打ち上げに参加することも、井山研究会へ連れていってもらうこともなかったことでしょう。
院生時代には、お姉さん方に可愛がってもらった縁で、阿含杯のあとには4人で楽しく飲ませてもらい、さらに井山研究会へ誘っていただいて。
私は昔から、本当にいろいろな方に可愛がっていただいております。
皆様、ありがとうございます!!
囲碁の指導をしていると、よく聞かれる質問があります。
「置き碁の黒番では、どうやって打てばいいですか?」
これは比較的、答えやすい質問です。
黒は最初から盤上に石が置かれているので、そのハンデを生かして打つのが大事です。
石どうしをしっかりとツナいで連携を重視する。
弱い石ができないように打てば、黒の勝率は自然と高まります。

ここからが本題です。
黒番の打ち方と同じように、
「置き碁の白番で勝つには、どうすればいいですか?」
と聞かれることもたびたびあります。
しかし、私の考えとしては、白番で勝つための特別な打ち方はお勧めしていません。
そもそも置き碁は、黒がハンデをもらっている対局です。
そのため、黒がハンデを生かしてうまく打てば、白が勝つのは難しくなります。
黒がしっかりと打てれば勝つのは、置き碁として自然な結果です。
もちろん、白が勝つことだけを考えるなら、黒が間違えやすそうな無理手を打つのはかなりありだと思います。
わざと難しい変化にしてみたり、少し無理気味に攻めたりすることもできるでしょう。
黒が誤った対応をすれば、白が一気に逆転できます。
棋力に差があるので、そういうことも容易にできるかもしれません。
しかし、このような打ち方を続けていると、無理手がクセになってしまいます。
置き碁では相手との棋力差があるため、多少無理な手を打っても通用します。
ところが、同じような感覚で互先を打つと、うまくいかないことが増えてきます。
置き碁で勝つために身につけた打ち方が、互先の碁を崩す原因になることもあるのです。
個人的な考えとしては、白番だからといって、特別な勝ち方を探す必要はないと思います。
・石の強弱を考える
・根拠を確認する
・盤面全体を見る
このような囲碁の基本に忠実に打つことが、上達への近道です。
黒が良い手を打てば、素直に認める。
黒が間違えたときには、その隙を逃さずに追いついていく。
白が間違えたら自分の棋力向上に努める。
置き碁の白番は勝負に拘らずに、対局を楽しんでください。
白が普通に打っても勝てないようなら、置き石の数が多すぎるのかもしれません。
反対に、白が毎回勝ってしまうのであれば、置き石の数が少ない可能性があります。
置き碁は、白が無理をしなくても勝負になるくらいの手合いで打つのが理想です。
勝敗に大きな偏りがある場合は、白の打ち方を変えるよりも、置き石の数を見直したほうがよいでしょう。
「置き碁では勝てるのに、互先になるとうまく打てない」
「無理な手だとは思っているけれど、つい仕掛けてしまう」
「自分の打ち方のどこを直せばいいのか分からない」
そんなときには、永代囲碁塾のレッスンで!
オンラインレッスンや棋譜添削など、オンラインで受けられる囲碁指導も人気です。
置き碁での打ち方だけではなく、普段の対局で繰り返している癖や、互先でも役立つ基本的な考え方を一緒に確認します。
全国どこからでも受講できますので、お気軽にご相談ください。
18歳以下かつ二段以下の若手棋士による「第4回岩本薫記念益田杯」
決勝戦は9月20日に、島根県益田市の「島根県芸術文化センター グラントワ」で行われました。
対局したのは、栁原咲輝二段と國松聡初段。
結果は、栁原二段の白番中押し勝ちでした。
5月に行われたリーグ戦では、二人とも無傷の3連勝。
全勝どうしによる決勝戦を栁原二段が制し、初優勝を飾りました。
また、過去3回の優勝者はいずれも男性棋士だったため、栁原二段は益田杯初の女性優勝者となりました。

実はこの二人、以前にも若手棋戦で対局しています。
2025年に行われた第4回イベロ・ジャパン杯では、当時院生だった國松初段が栁原二段に勝利しました。
國松院生はその勢いのままプロ棋士を相手に4連勝し、イベロ・ジャパン杯で優勝しています。
それから約1年。
今度は益田杯の決勝という大舞台で再戦し、栁原二段が勝利しました。
栁原二段にとっては、前回の敗戦のリベンジ達成となりました。
実は栁原二段とは、プロになる前から少し縁があります。
栁原二段は、渡辺和代キッズカップの優勝経験者です。
そのキッズカップで優勝する前日、妹さんと一緒に永代塾囲碁サロンへ来てくれました。
そのときは、永代が姉妹を相手に二面打ち。
当時の栁原二段は、まだ未就学児で6歳でした。
それでも、すでにアマ三段くらいの実力があり、たしか6子くらいで打った記憶があります。
このときすでに三段というだけでも驚きですが、その後にプロ棋士となり、今では若手棋戦で優勝。
まぁ、あのころから将来はプロになって活躍するんだろうなという予感はありました。
渡辺和代キッズカップといえば、昨日のブログで賞品の野菜詰め合わせを紹介しました。
囲碁大会賞品の野菜が届いた!?渡辺和代キッズカップ
栁原二段もキッズカップの優勝経験者なので、おそらく「あの野菜」をもらっているはずです(笑)
今回は栁原二段にリベンジを許した國松初段ですが、すでに大きな実績を残しています。
2025年の第4回イベロ・ジャパン杯では、まだ院生の立場で出場。
張心治初段、栁原咲輝二段、嵯峨駿太郎初段、桑原樹二段を破り、プロ棋士を相手に4連勝で優勝しました。
決勝で破った桑原二段は、その約4か月後に第51期名人戦リーグ入りを果たし、規定によって七段へ昇段。
つまり國松初段は院生時代に、すぐ先の名人リーガーを破って優勝したことになります。
院生がプロ棋士に4連勝して優勝するのですから、ものすごい快挙です。
このときの様子は、以前のブログでも紹介しています。
國松初段本人とは、直接の面識はありません。
ただ、弟さんとお父さんが、第1回虎丸こども囲碁大会に来てくれました。
その後も全国大会などで会ったりもしています。
やっぱり囲碁界にいれば、あちらこちらで会うことができますね。
9月期の院生研修は、第3週を迎えました。
2週目を終えた時点で、斗真は通算11勝3敗の暫定1位。
ここまで順調に勝ち星を重ねていました。
ところが、第3週1日目は女子院生3人との対局で、まさかの3連敗。
もちろん、今では女性が各棋戦で大活躍している時代ですから、どうこうと言われるようなものではありません。
ただ、3局すべてに敗れるというのは、かなり厳しい結果となりました。
ただ、この日は全勝者が一人もいないほどの大混戦。
上位陣もそろって星を落としたため、斗真は3連敗を喫しながらも暫定2位に踏みとどまりました。
1日目の3連敗から、何とか立て直したい2日目。
しかし、結果は1勝2敗でした。
これで第3週は1勝5敗。
第2週の最終局の負けから6連敗にもなっていました。
9月期の通算成績は12勝8敗で暫定4位となり、Bクラス昇級圏内から外れることとなりました。
碁の内容も良くなかったようで、ボロボロだった内容が、そのまま成績に表れた格好です。
1日目の後を検討していても、調子が悪いことは明らかでした。
集中力を欠いて、簡単なミスをしていたので。
長いリーグ戦ですから、好調な日ばかりではありません。
大切なのは、好調なときに全勝すること。
そして、不調なときでも全敗しないことです。
調子の良い日に2勝1敗や3勝1敗で終わるのではなく、そこでしっかりと全勝する。
反対に、調子が悪い日でも何とか勝てるところは勝っていき、負け星を最小限に抑える。
その積み重ねが、最後の順位を大きく左右します。
2日目に敗れた一局は、何とも言葉にしにくい結末でした。
盤上に半コウが残っていることに、お互いが気づかないままパスをして終局。
結果は、斗真の半目負けだったそうです。
半コウが残っていることに気づいていれば、斗真が勝っていたとのこと。
細かい勝負で最後まで神経をすり減らして終局間際まできたのでしょう。
とはいえ、秒読み付きの碁で半コウを見逃すとは…。
うーん、これは技術的な問題というよりも、最後まで集中力を切らさないようにする姿勢の問題です。
このあたりの精神面は、斗真の課題なのかもしれません。
緑星学園の菊池康郎先生は、「勝負師は連敗をしてはいけない」という言葉を残されています。
これは見た目以上に深い意味が隠されています。
1勝したあとの1敗と、1敗したあとの1勝では、同じ1勝1敗でも後者のほうが難しいものです。
負けというものは、気持ちが落ち着かずに次の対局にも影響が出ます。
そこで再び負ければ連敗です。
そして、その繰り返しでどんどんと連敗を止めることが難しくなっていきます。
だからこそ、負けた直後の次の一局が大切です。
調子が悪くても何とか勝つ。
そして連敗は許さない。
それが勝負師として必要な強さなのでしょう。

永代囲碁塾では、囲碁の上達に役立つ考え方や講座、詰碁やコラムなどを配信しています。
無料会員登録でご覧いただけます。
永代囲碁塾では棋力向上に最も大事な「 基礎の考え方 」を中心に指導しています。
各種教室・個人出張レッスン実施中。
全国どこからでも参加できるオンライン指導。
近くに囲碁教室がない方にもおすすめ!
ご希望のレッスン内容や日時をご相談ください。