よく解説で使われる「手割り」という囲碁用語。
これはかなり高度な内容で、ほとんどの人にはちんぷんかんぷんだと思います。
それでは説明しましょう。
テーマ図(白番)
この場面で白番だとします。
白は隅の黒地を荒らしにいきましょう。
1図
白1と入ってからの三々定石になりました。
さて、このワカレはどっちが得をしたのでしょう?
まぁ、よく見る定石だしなぁ。
いい勝負かなぁ。
ぱっと見はそう思う方がほとんどと思います。
ここで手割りの登場です。
このワカレはどちらが得をしたのかを検証する時に役に立ちます。
検証するときのポイントは手順を変えてみるということです。
2図
例えば、白1〜黒4もぱっと見はよくみる形なので相場に見えます。
この図と手割りをした図を比べてみましょう。
3図
白1とハネたときに、黒は2と緩んだとしましょう。アキ三角だしひどいですよね。
そして、白3と黒4は当然の交換。
ここで白5と黒6を交換したところで止めてみます。
続いて白A、黒B、白Cというヨセが残っているので白5はさほど悪手ではないことが分かります。
では、なぜこんな検証をしているのでしょうか。
よーく見てください。
実は1図と3図は手順は違えど、最終形は同じなのです。
このように最終形は同じだけど、手順を変えて石の効率を検証するのが手割りなのです。
これを理解できたら立派な有段者ですね。
ものによっては高段者もいけます。
それほど難解な手割りですが、解説では時々出てきます。
手割りがどういうものかという前提が分かっておけば、少し解説を聞くのに役立つと思います。
とりあえずはこんなものなんだなー、くらいでいいので頭の片隅にでも置いておきましょう〜。