2024年11月22日の「いい夫婦の日」にあわせて結婚を発表したのは、囲碁棋士の横塚力七段(以下、力ちゃん)と藤沢里菜女流本因坊(以下、里菜ちゃん)。
女流第一人者の里菜ちゃんの結婚は、いろんな意味で囲碁界に衝撃を与えました。
なぜ私が横塚七段のことを「力ちゃん」と呼ぶのかと言いますと──。
彼がまだ小学生になるかどうかくらいの頃だったでしょうか。力ちゃんは岩田子ども囲碁教室に通っていて、実は私も同じ教室にいたのです(彼はのちに小松英樹九段門下となります)。
当時は15級くらいの、かわいらしい「ちびっ子マン」で、何局か囲碁を教えた記憶があります。
一方の里菜ちゃんはというと、棋士になってから囲碁の仕事でちょくちょく顔を合わせる程度で、彼女が小さい頃は「里菜ちゃんの記事をよく見ていたおじさん」くらいの立ち位置だったと思います(笑)
そんなわけで、私はどちらかというと、里菜ちゃんよりも力ちゃんに親しみを感じているのです。
ふたりの出会いは、今から約20年前の小学生囲碁大会。
当時、小学5年だった力ちゃんと、小学1年だった里菜ちゃんが初めて顔を合わせました。
そして翌年の大会で対局し、力ちゃんが勝利。
そのときの試合振り返りのインタビュー内容を聞いて、里菜ちゃんは「イラッときた」と後に語っています(笑)
再びふたりが近づいたのは、大人になってからのこと。
力ちゃんが22歳、里菜ちゃんが18歳のころ、囲碁棋士仲間との会話の中で「笑うタイミングが一緒」だと気づき、そこから連絡を取り合うようになったそうです。
LINEのやり取りを通じて関係は深まり、自然と交際へと発展していきました。
ふたりの初デートは、富士急ハイランド。
囲碁の盤上では見せないような、全力の笑顔と絶叫があふれた1日だったとのこと。
藤沢さんは「絶叫系が苦手」と言いつつも、ふたりで思いきり楽しんだそうです。
交際6年を経て、ついに結婚を決意。
プロポーズは横塚さんの誕生日でもある「いい夫婦の日」こと、11月22日。
花束も指輪もなく、特別な演出もなかったけれど、「ふたりらしい日」だったと語られています。
結婚からわずか1週間後、広島アルミ杯・若鯉戦の準決勝で、早くも「夫婦対決」が実現。
結果は力ちゃんの勝利。
その後も勢いそのままに優勝となりました。
優勝スピーチでの結婚発表には驚いた方が多かったと思います。
ちなみに私もその一人です(笑)
交際中は周囲にあまり公表していなかったふたり。
ある日、藤沢家で力ちゃんがピチピチのパジャマ姿でチャーハンを作っていたところ、藤沢さんのお母さんが突然来訪。
「お友達ですか?」と聞かれ、「なわけないじゃん」と心の中でツッコんだという、面白エピソードがあります(笑)
もうこれは想像しただけで面白いです(笑)
先日には、ふたりそろって『新婚さんいらっしゃい!』に出演。
トークでは「二人でホッペをツンツンしていた」といった、仲間の証言も飛び出し、MC陣も大盛り上がり。
これらのことを紹介する、力ちゃんの意外なトーク力には驚かされましたね。
まだ見てない方は見逃し配信などで、まだ間に合うはず!
ぜひ、ごらんください!
競い合いながらも支え合う、プロ棋士夫婦として注目を集めるふたり。
これからも囲碁界に明るい話題を届けてくれることでしょう。
永代囲碁塾